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2月13日(月)〜2月17日(金) 
今週は銀器作りの第一人者、文京区本郷の笠原信雄さんを訪ねました。 
銀製品というと輸入品のイメージがありますが、銀食器・銀器づくりというのは、日本が世界に誇れるもので、その歴史は平安時代にさかのぼるといわれています。長い間、上流階級だけのものでしたが、江戸時代なると “かんざし” や “櫛” “キセル” など身の回りの道具類も銀で作られるようになり、町人のあいだでも広く使われていたようです。 
金製品のような見た目の派手さには欠けますが、その渋く抑えた雰囲気が味わい深いですよね。 
笠原さんは “名人” といわれたお父様の後を継ぐ “2代目” です。 
15才から夜学に通いながらお父様に弟子入り。「自分の息子なんだから、少しは教えてもらえるのかなと軽く期待したものの、他のお弟子さんとおなじように、技術的なことは全く教えてもらえず、兄弟子達の仕事を見て、盗んで、修行にはげんだ」とか。 
当時の兄弟子のなかには、現在の人間国宝・奥山峰石さんがいらっしゃいます。
  
平らな板を叩いて壷にしたり急須にしたり、、、すごい技術ですよね。 
基本的に「金属の板を叩いて形づくっていくお仕事」ですから、前に取材した「銅壺屋さん」に似ていますが、銅には銅の、銀には銀の技とこだわりがあるんですね。 
「叩きすぎた」とか「割れた」とか失敗することはないんですか?と訊いたところ、 
「失敗はしません」とのこと。「例え失敗したとしても、失敗していないように見せる技がありますから、はははははぁ〜」と笑っていらっしゃいました。金槌で叩く代わりをする自動の機械もあって、笠原さんも、それを使って形をだしていくこともあるそうです。「素人がみたら手で叩いたか機械を使ったか絶対に見分けがつかない。でも職人がみたら分かるから、、、普通は使わないかなぁ。」 
「叩く以外に難しいのは?」と訊いたところ、「道具を作るのが難しいかな。これまで作ったことがない品物の注文を受けたときは、まず最初に道具を作るんですよ。裏に当てる “あて道具” 。今は火づくりが簡単にできる時代じゃないからね、大変だよね」とのこと。
  
伝統的な “茶釜” ですとか “急須” “やかん” などの依頼が多いそうですが、近年は国宝の複製などを(正式に)依頼されることもあるそうです。 
笠原に銀の魅力をうかがったところ、「銀製品は黒ずんで落ち着いてくるからこそいい。そして、手入れを楽しむ精神的な余裕を持つことが、またいい。磨けば光るし、へこんだら修理もできます。うちに20年〜30年前の品物が修理に持ち込まれることもあるんです。これはうれしくなりますね〜。父の作品を見て “いい仕事だなぁ” と感心することもあるし、 “自分ならここをこうするなぁ” とお手本にすることもあります。」
  
笠原さんが作った品物が欲しい、何か作ってほしい…そんな方は笠原さんのホームページをのぞいてみてください。
  
笠原銀器製作所 http://www.kasaharaginki.com/ 
電話番号 03−3812−0134
  
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