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2月6日(月)〜2月10日(金)
今週は練馬区の東京手描き友禅作家・森川明洋さんを訪ねました。
森川さんは、昭和18年・京都生まれ、石川育ちの御年62才。
子供の頃から写生や習字や粘土細工が好きで「好きなことが仕事になればいいな」と思い、中学卒業と同時に上京し、友禅作家の「川崎一与四(かわさき・かずよし)」さんの住み込み弟子となりました。当時、工房には “通い” と “住み込み” 合わせて30人ぐらいのお弟子さんがいらしたそうです。
修行は友禅の技法だけではなく「日本画」や「いけばな」「習字」などを学び、デザインの基礎をしっかり勉強するんだそうです。師匠の元で10年間修行を積んで独立。独立後は精力的に創作活動にとりくみ、コンクールなどへも出展し、これまで友禅作家として、歴代の東京都知事賞や人間国宝賞など数々の受賞歴をお持ちです。
「友禅」は着物の染めの一つの種類で、今から約300年前の元禄時代に京の絵師「宮崎友禅」が確立した技法と言われています。
東京友禅の特徴は「シック・モダン・シンプル」。
これは江戸の町人文化から生まれた「わび・さび・粋」が反映されたものです。江戸時代に幕府が度々出した「奢侈禁止令」に反発した町人たちの心意気が、一見地味にみえるものの、見えないところに手間と金をかけた友禅を生み出したんですね。
友禅の気品に満ちた雰囲気は日本の着物の代表といってもいいでしょう。
森川さんが注文を受けるときは、まずその人の好きな色や着てみた柄などをきいて、その人がより美しく見えるデザインの構想を練ります。
できあがりまで、何度か満足がいくまで打ち合わせをして仕上げていくそうです。図柄を描くときに心がけているのは、例えば「木」を描くとき、写真のような写実的な絵ではなく、風が吹けば揺れるような感じ。小鳥を描けば、さえずりが聞こえそうな、こころに安らぎとゆとりを感じさせるような、そんな作品作りを心がけているんだそうです。
森川さんの作品はデパートや呉服店で買い求めることができますが、数年前から、「森川さんに直接オーダーしたい」というお客さんが工房を訪ねて来ることが多くなり、今では直接販売も行っているそうです。
「だいたいの予算は?」と伺ったところ、訪問着で30万円ぐらいからオーダー可能とのことでした。(実際には50万、60万円ぐらいの予算の方が多いそうです。かなりお得です!納期は振り袖で3ヶ月ぐらい。訪問着で1ヶ月程度だとか)
森川さんの工房の連絡先
電話番号 03−3921−7850
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