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PART2 東京散歩 ラジグライブニング
ONAIR REPORT
4月18日(月)〜22日(金)
三絃(しゃみせん)と琴を作る職人さん、菊音邦楽器店(きくおと・ほうがっきてん)のご主人の野口哲彦(のぐち・てつひこ)さんのお仕事を見せていただきました。邦楽器製作57年のキャリアを誇る大ベテランです。

「店は元々は柳橋にあったんですね。あそこは花柳界がありますから、三味線の需要が多かったんですね。それが、この前の空襲(東京大空襲)で焼けまして、それで、千駄木に移り住みました。」

「最近では機械で作るものもあるんですが、うちは全て手仕事なんです。こういう時代ですから、機械で作ったものも悪くはないんですけどね、手で心を込めて作ったものは、やはり違うんじゃないかと私は思うんです。のんびりやっているように見えるかもしれませんけど、気を張ってやってますからね、これでなかなか忙しいんですよ。」

「邦楽器を作っていて難しいことは、勘を働かせることでしょうね。10年もすれば“見よう見まね”で一通りのことはできるようになるんですが、勘をつかめるようになるまでが大変なんです。自分なりに満足できる仕事ができるようになるまでには25年から30年でしょうね。」

「邦楽をもっと普及させたいという考えはありますね、日本人なんですから。数年前から、学校の指導要綱に「邦楽」が入りまして、和楽器への関心が高まってきていようです。職業見学などで見学に来る中学生なんかも増えました。若い人には、、、まずは興味を持ってもらいたいですね。少しでも興味を持つと“良さ”が分かってくるんです。“音楽”ですから、本来 楽しいもんですよ。」

野口さんに弾いていただきました。すぐ横で聴く三味線の音は、優しくもあり力強くもあり、時に静かに時に激しく、未体験の音空間を体験させてくれました。

菊音邦楽器店 文京区千駄木5−38−1 03(3821)2806

胴に皮を貼る


  できたての津軽三味線


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