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9月26日(月)〜9月30日(金)
今週は「江戸筆・亀井」4代目、亀井正文さんを訪ねました。
「筆」が中国から日本に伝わったのは9世紀のこと。筆作りの技術を日本に持ちこんだのは真言宗の開祖 空海(弘法大師)であったといわれています。筆作りは京都・奈良から愛知県の豊橋、広島県の熊野を中心として発達して行きました。江戸筆の歴史は比較的浅く、江戸幕府が開かれてからになります。
江戸の筆の特徴は、形としては、関西の筆が太い筆は筆先3分の2、細筆は3分の1しか崩さない「固め筆」という技法で作られるのに対し、江戸筆はもとまで崩して使います。筆使いによって細くも太くも書けることから持ち替えが少なくて済むオールマイティな筆。そして一度墨をつけると長く書ける実用的な筆といえます。江戸筆の起源は実用的な文房具なんですね。
現在、亀井さんは馬や山羊、イタチ、狸、ミンクなどの毛を組み合わせて、大小950種類の筆を作っています。プロの書道家や愛好家など、オーダーメイドしているのは2万人以上だそうです。
何の知識もないと、「筆づくりって、毛を束ねて軸に固定して毛先を揃えて、、、大して難しくないんじゃないの〜?!」と思ってしまいがちですが、、、、これが大変!
特に使う毛を組み合わせる「かたづくり」といわれる行程は筆づくりの極意。1本の筆に使われている毛は少なくて4〜16種類。どこにどんな性質の毛を使うかで、書き味が変わってくるということで、「型作りができるようになれば、筆職人として一人前」ということになるわけですが、亀井さんがお父さんから型作りをやらせてもらったのは、修行を初めてから15年目のことだそうです。どういう組み合わせで毛を使うかは、職人それぞれの秘密で、亀井さんも“お父さんが昼寝をしている間に、作りかけの筆を盗み見して技を盗んだ”そうです。
亀井さんはプロの書道家が使う「作品書きの筆」の依頼されます。そういう筆を作る場合は、“どんな字をどんな大きさで書く”とか、“墨の濃さやかすれ具合”とか、“筆運びの早さ”などでも組み合わせる毛の種類が違ってくるんだそうです。
筆のことで相談したい…という方、お電話でどうぞ。
最近は、書道の筆ではなく、赤ちゃんの髪の毛やペットの毛で作る記念筆の注文も多いそうです。
「筆工房 亀井」 http://www.edofude.co.jp/
電話番号 03−3996−5046
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