「点字の未来はどうなる?」

番組制作担当の塚本です。

先週末以来、日本点字の父と言われる石川倉次について取り上げて来ましたが、今日は点字の未来について触れます。

パソコンやスマホの進化とともに、文字を音声で聞いて理解する方向に、視覚障害者の情報入手の方法が変わりつつあります。

こうした流れの中で、点字の未来はどうなっていくのでしょうか。

日本点字図書館」の立花明彦館長によりますと、「ICTを通じて情報を得ることと、点字で情報を得たり、学習したり、点字の本を読むことは区別しなければならない。点字とスマホは全く違うもので、スマホはあくまでも墨字を音声で流すもので、文字ではない。視覚障害者が使う本来の文字ではない。従ってICTがいくら発達しても、点字は点字として存在しなければならない」というお話でした。

日本点字図書館においても、点字図書や点字雑誌の貸し出しそのものの数は減少傾向にあるということです。

この点について、立花館長は「視覚障害者が自分で読んで確かめられる字は点字しかない。日本点字図書館としては、点字は大事にしていきたい。どんなに利用者が減ったとしても、それを必要とする人がいる限り、仮にいなくなったとしても点字の資料そのものは作り続け、必要な時に提供できる体制は整えておく。それが日本点字図書館の責務だと考えている」と話していました。