「視覚障害者の職場定着の為に その3」

番組制作担当の塚本です。

今日も「高齢・障害・求職者雇用促進機構」がまとめた「視覚障害者の職場定着推進マニュアル」(令和5年度版)から視覚障害者雇用に取り組む企業の事例を紹介いたします。

今回は、視覚障害者が補助者なしで作業できるような職場環境作りを行っている製造メーカーの工場のケースです。

この工場では、全盲の視覚障害者の雇用に当たって、先ず職場環境の整備に取り組みました。工場内を安全に移動できるように導線を確保した他、ロッカーなどの備品にもすべて点字シールを貼付します。

更に、担当してもらう業務内容については、補助するスタッフがいなくても出来る作業を洗い出した他、安全に作業できる工事用具を新たに作ったという事です。

この視覚障害の社員は、「就職の面接では、いくつかの会社から、全盲の人にどうやって仕事を教えていいのかが分からないと言われたが、この工場では丁寧に仕事を教えてくれて有難かった」と話しています。

また、工場の所長は「視覚障害者には工場の勤務は出来ないと思われがちだが、そうではない。障害者を雇用しているという特別な意識はなく、周囲の社員が自然体で受け入れていることが良い結果につながっている」としています。