「東京ロービジョンサポートフェア」

番組制作担当の塚本です。

昨日3月17日(日)に新宿駅西口広場イベントコーナーで、「東京ロービジョンサポートフェア」というイベントが開催されました。

主催は東京都眼科医会です。

イベントの狙いは、「見えにくい・見えない方への情報提供、相談、体験、福祉施設の紹介」と、「見えている方も、見えにくさを体験し、見えにくいことへの理解を深めてもらう」という二つのポイントが挙げられていました。

会場の一角では、視覚障害の当事者やパラスポーツの選手らも登壇し、自らの体験談を話していました。

冒頭、登壇した順天堂大学の眼科医の平塚義宗先生が、「ロービジョンとは何か」をテーマに講演されていました。

平塚先生によれば、「ロービジョンとは、見え方で困っている人全体を指し、全盲とロービジョンの人たちを合わせてロービジョンと呼ぶ」と説明していました。

そのうえで、見えにくさは人によって千差万別で、全盲の人とロービジョンの人の割合は、1対9で圧倒的にロービジョン者が多いという事です。

その意味では、見えにくい人≠全く見えない人 ではないという理解が必要との事でした。

そして、ロービジョンケアとは、「見え方で困っている人が、少しでも生活しやすくなるように治療しサポートしていく事」と説明されていました。

その意味では、ロービジョンケアの範囲はかなり広いものと考えられますが、このうちロービジョン者に対する福祉制度についての情報提供は、眼科医から提供されるケースが13%と低く、この割合を挙げていく必要があることが強調され、そのためのツールとして、スマートサイトというパンフレットが用意されているとの説明もありました。

会場には白杖を手にした視覚障がいの方々が、数多く参加されており、ある男性は、「1年前から周辺の視野が見えなくなる症状となった。白杖を手にしてからだいぶ歩きやすくなってはいる。仕事は発症してから辞めてしまい、来月から盲学校の理療科で3年間勉強し、将来はあんま、はり、灸の仕事に就きたい」と夢を語っていました。