「航空機の非常時、視覚障害者への対応は・・・」

番組制作担当の塚本です。

今年1月2日、羽田空港で日本航空の旅客機と海上保安庁の飛行機が衝突するという事故がありました。

日航機の乗客は乗員の適切な避難誘導があって、全員無事でした。

先月発行された「日本弱視者ネットワーク」の会報誌に、「飛行機事故の際、視覚障害者が安全に脱出できる対策はとられるのか」という内容の投稿が掲載されていました。

投稿したのは、視覚障害の当事者で、「緊急に脱出が必要となったとき、視覚障害者はどのように行動すればいいのか」について、日本航空に問い合わせた内容が報告されています。

それによりますと、「同行者がいる場合は、一緒に行動して脱出する。いない場合は、乗員が個別に避難誘導の対応をとるので、それに従って欲しい」という事でした。

また、一便当たりの介助の必要な乗客の人数には上限があるという事です。

以上のように、「同行者がいない場合は、個別に避難誘導を受ける」「一便あたりの障害者の搭乗者の人数には上限がある」という二つの事から、「航空会社に事前に視覚障害者であるという事と、同行者の有無を連絡しておくことが非常に重要である」と投稿者は呼び掛けています。

また、白杖は緊急脱出用スライドを損傷する恐れがあるため、使用することはできないが、衣服の中に入るサイズにたたんでおけば、持ち出しは可能ではないかということです。

このため、「白杖、トーチライト、スマホ、常備薬などは衣服の中に入れておくことが出来るような工夫をこらすことも、自己防衛になるかも知れない」という事です。