「一人の大学生の訴えが行政を動かす」

番組制作担当の塚本です。

昨日のこの欄で紹介した大東文化大学の全盲の大学生が、大学正門前の片側3車線の横断歩道に音響式信号機を設置するとともに、バス停までの歩道に点字ブロックを敷設して欲しいと要請していた行動が実って、来月には二点の要望が実ることとなりました。

この全盲の大学生の要請活動を全面的にバックアップしてきた東京都視覚障害者協議会(以下、東視協と記す)の山城代表は、「一人の訴えが行政を動かすこともあるのだ」という事を実感しているそうです。

視覚障害の当事者団体である東視協が、本人と一緒になって活動を始めてから足掛け3年。やっとその活動が実りました。

通常、こうした種類の陳情・要請活動は、都庁や警視庁などの行政機関が次年度の予算編成作業に入る8月ごろに行われますが、行政の対応は「予算がない」という理由でなかなか実現しないうえに、回答が来るまでに1年近くかかることもあると言います。

今回は、一人の全盲の大学生の願いを東視協がバックアップして、やっと実現したもので、音響式信号機が設置されたら、この運動にかかわった関係者が集まって、渡り初めのセレモニーをやる予定だということです。