「もにす認定制度」

番組制作担当の塚本です。

先日、「障害者雇用で幸せになる方法」(ラグーナ出版)という本を読んでいましたら、「もにす認定制度」という言葉に出会いました。

それまでは全く聞いたことのない言葉でした。

この本によりますと、「もにす認定制度」とは厚生労働省の施策の一つで、正式名称を「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度」というものです。

「もにす」とは、「共に進む(ともにすすむ)」という言葉から三文字とって、「もにす」と名付けられました。

これまでに認定された中小企業は300社余り。その中の一つに、神奈川県川崎市で障害者の就労を支援する事業などを手掛けている「ダンウェイ株式会社」があります。

この会社で就労支援のための様々な職業訓練を受けた約200名の障害者が、それぞれの企業に就職しています。

ダンウェイ株式会社の従業員数は31名で、その中の一人に視覚障害の女性課長がおり、社長の右腕として活躍しています。

元々、この女性は舞台女優として活動しながら働いていましたが、次第に目の障害から視力が低下し、ダンウェイ株式会社に再就職しました。

視力が徐々に低下していく難病ではありますが、全く見えないわけではなくロービジョンの視覚障害者です。

この女性の雇用に当たって、会社は音声パソコンを導入した他、社内の様々な表記を見えやすいものに変えるなど、様々な合理的配慮を行っています。

そして、この女性はコミュニケーション能力が高く、社内の信頼も厚いことから課長に抜擢されました。

視覚障害者であっても、社内の有能な人材として評価してくれるダンウェイ株式会社は、「もにす認定制度」に相応しいモデルケースと言えるかと思います。