「視覚障害者の雇用の現状と課題」

今週は視覚障害者の働き方をテーマにお伝えしてきました。

今日は昨年11月に開催された「全国視覚障害者雇用促進連絡会」で、厚生労働省障害者雇用対策課の課長が、障害者雇用の現状について説明した内容を紹介させていただきます。

先ず全体的な状況をみると、雇用されている障害者の人数は19年連続で過去最高を記録しています。

令和4年6月1日時点で、民間企業に雇用されている障害者の総数は61万4千人。

令和4年から障害の部位別の人数も把握されており、雇用されている視覚障害者の実人数は、13,697人となっています。

各企業に対しては、障害者の法定雇用率が従業員総数の2.3%と定められていますが、国内の企業全体での障害者雇用率は2.25%で、目標の2.3%にかなり近い数字を示しています。

ただ、これを企業の規模別にみますと、従業員1000人以上の大企業の障害者雇用率が高く、全体の6割以上の大企業が法定雇用率を上回っています。

その一方で、中小企業については、法定雇用率の達成割合が伸び悩んでいます。

障害者の雇用が0人という企業は、その多くが従業員300人未満でした。

更にハローワークを通じた障害者の就職件数をみますと、102,537件となっており、前年度を上回りました。

以上が障害者の雇用環境に関する大まかな状況ですが、全日本視覚障害者団体協議会・全国視覚障害者雇用促進連絡会の田中章治さんが、この現状をどのように見ているのかについては、1月15日と16日のこの欄で紹介させていただきました。