「誰もが読書を楽しめる社会のために」

番組制作担当の塚本です。

読書バリアフリーという考え方をご存知でしょうか。

日本では2019年に読書バリアフリー法が成立しています。

この法律は障害の有無にかかわらず、全ての人が読書による文字・活字文化の恩恵を受けられるようにするための法律です。

様々な障害のある方が、利用しやすい形式で本の内容にアクセスできるようにすることを目指しています。

読書に困難を抱えている人と言うと、視覚障害者がすぐに思い浮かぶとは思いますが、他にも様々な障害によって、本にアクセス出来ない人がいます。

先日12月10日(日)に東京・池袋で「読書バリアフリーフォーラム~こんな立場の人も読書バリアフリーを必要としています!~」というタイトルのフォーラムが開催されました。

主催は、文字・活字文化推進機構と豊島区です。

フォーラムのパネラーとしては、ディスレクシアという障害で読み書きが困難な星槎大学特任教授の藤堂栄子さん、筋ジストロフィーの障害で手が思うように動かせず、読書に困難を抱えている「自立生活センター十彩(といろ)」の代表の中野まこさん、日本図書館協会著作権委員会委員長の小池信彦さんの三名が登壇し、司会は筑波大学附属視覚特別支援学校教諭の宇野和博さんでした。
フォーラムの会場には視覚障害の方も何名か参加されていました。

藤堂さんのディスレクシアという障害は、知的能力や理解能力などに異常がないにもかかわらず、文字の読み書きに著しい困難を抱えるという障害で、藤堂さんは現在、小学2年生並みの読み書きの能力との事です。

また、中野さんは、筋ジストロフィーのため、手が思うように動かせず、本のページをめくりながら読み進めることが出来ず、もっぱらスマホを利用して書籍を読んでいるということでした。

フォーラムの議論の内容は明日以降、この欄で紹介させていただきます。