「歩みは遅いかも知れないけれど」

番組制作担当の塚本です。

本日も視覚障害者の就労・雇用の問題について触れさせていただきます。

全日本視覚障害者協議会が発行している「点字民報」と言う雑誌の2023年10月増刊号で、視覚障害者の就労・雇用の問題を特集しています。

それによりますと、日本国内における在宅の身体障害者の総数は約358万人。
その内訳をみると最も多いのは、肢体不自由の障害者で181万人と全体の約半数を占めています。
視覚障碍者は31万5千人で全体の1割弱といったところです。

また、358万人の身体障害者のうち雇用されているのは約25万人で全体の1割にも満たず、圧倒的に少ない現実があります。
雇用されている身体障害者25万人のうち、視覚障害者は13697人です。
視覚障碍者の総数31万5千人と比べると、これまた圧倒的に少ないと言えます。
ただ、身体障害者全体を一括りにした数字だけでなく、障害の部位別の人数が明らかにされるようになったことは、一歩前進と評価されているようです。

この他、ハローワークにおける視覚障害者の職業紹介の状況をみると、2010年に622件であったものが、2022年には1499件と2.4倍に増えており、更に従来多かったマッサージ・はり・灸の仕事以外の職種への紹介事例も増えており、職業選択の幅は広がってきているようです。

視覚障害の方々の就労・雇用の問題は、「知っていますか?ロービジョン」の番組は勿論、このウエブサイトでも大きなテーマとして取り組んでいくようにしたいと思います。