「視覚障害者雇用の厳しさ」

番組制作担当の塚本です。

昨日に引き続いて、先日開催された「視覚障害者雇用に関するセミナー」について触れたいと思います。

セミナーでは、会場の参加者並びにオンラインでの参加者から様々な声が寄せられました。

セミナーで出された視覚障害者の方からの質問の一つが、職場のデジタル化の進展によって、視覚障害の当事者には扱いにくいシステムや機種が導入されるケースが増えているように感じるという内容でした。
テクノロジーの進歩は良いことだが、視覚障害の当事者にも扱いやすい技術を導入するようにして欲しいとおっしゃっていました。

また、会場の参加者に私がうかがった話では、「障害者全体の雇用率は上がっているのかも知れないが、視覚障害者の雇用が増えているという実感がない」という声が聞かれました。
障害者雇用の動向という形で、一括りにするのではなく、視覚、聴覚など障害の部位別の雇用率の変化に着目して欲しいという声が強かったようです。

更に、視覚障害者が数多く就労しているはり・きゅう・マッサージという職種に向かない視覚障害者のための就労の場の確保に、力を入れてもらいたいという声も聞かれました。

インクルーシブな社会という目標に近づくためにも、視覚障害者の雇用の場の確保は差し迫った課題と言えると思います。