「医師の何気ない一言が・・・」
昨日に引き続き、「新篇眼科プラクティス 7 だれでもロービジョンケア」という書籍に収められている順天堂大学眼科の平塚義宗医師の論文から紹介させていただきます。
その論文の中に、「患者は眼科医の一言をよく覚えている」という項目があり、患者が医師から言われて嫌だった3大NGワードとして、「失明します」「治りません」「治らないから来ないでください」という三つの言葉が挙げられていました。
自分の眼の先行きに不安を感じておられる患者さんに対して、上記の三つの言葉はいかにも不用意と思いますが、この問題は、今年3月に放送した「知っていますか ロービジョン」の番組の第二回目の放送の中でも触れています。
番組の中で、井上眼科病院名誉院長の若倉雅登先生は、以下の様におっしゃっておられました。
「私は失明という言葉は原則的に使いません。失明と言うと、全く見えなくなって、何も出来ないということを想像して恐怖感だけが前面に出ると思う。私はそういう言い方はほとんどしないで、この病気は、10年、20年、30年後には、このくらいの視野障害が出てくる可能性があるとか、或いは、これはもう悪化しない。むしろ改善するかも知れない。改善には病気自体が改善すると言うよりも、周囲の環境に適応して上手に眼を使えるようになる。それによって今よりも不都合が少なくなる可能性がある。同じ視覚障害でも色々なタイプがあるので、それぞれに対応し、或いは進行度も違うし、それによって患者への説明の仕方は全部違う。基本的には私達眼科医が持っている医学的知識をやさしく患者に伝える。将来こうなる可能性はある。今はこの辺にいますよという事は伝える。」
このように若倉先生は、お話しになっていました。説得力のあるお話だと感じ、番組内で紹介させていただきました。
このサイト内の、Podcastの欄でもお聞きいただけます。
その論文の中に、「患者は眼科医の一言をよく覚えている」という項目があり、患者が医師から言われて嫌だった3大NGワードとして、「失明します」「治りません」「治らないから来ないでください」という三つの言葉が挙げられていました。
自分の眼の先行きに不安を感じておられる患者さんに対して、上記の三つの言葉はいかにも不用意と思いますが、この問題は、今年3月に放送した「知っていますか ロービジョン」の番組の第二回目の放送の中でも触れています。
番組の中で、井上眼科病院名誉院長の若倉雅登先生は、以下の様におっしゃっておられました。
「私は失明という言葉は原則的に使いません。失明と言うと、全く見えなくなって、何も出来ないということを想像して恐怖感だけが前面に出ると思う。私はそういう言い方はほとんどしないで、この病気は、10年、20年、30年後には、このくらいの視野障害が出てくる可能性があるとか、或いは、これはもう悪化しない。むしろ改善するかも知れない。改善には病気自体が改善すると言うよりも、周囲の環境に適応して上手に眼を使えるようになる。それによって今よりも不都合が少なくなる可能性がある。同じ視覚障害でも色々なタイプがあるので、それぞれに対応し、或いは進行度も違うし、それによって患者への説明の仕方は全部違う。基本的には私達眼科医が持っている医学的知識をやさしく患者に伝える。将来こうなる可能性はある。今はこの辺にいますよという事は伝える。」
このように若倉先生は、お話しになっていました。説得力のあるお話だと感じ、番組内で紹介させていただきました。
このサイト内の、Podcastの欄でもお聞きいただけます。
※2023年3月29日(水)放送の当番組第二弾『知っていますか?ロービジョン~0と1の間Vol.2』は、「当サイト内」、または「文化放送 PodcastQR 」で聴くことができます!