「第94回盲学校弁論大会」②

番組担当の塚本です。10日(土)放送の「NHK視覚障害ナビラジオ」で、第94回盲学校弁論大会の模様が取り上げられていましたので、その内容を紹介させていただきます。
この大会で第二位に選ばれたのは、大阪府立大阪南視覚障害支援学校高等部普通科3年の大伊智恵さん(17歳)でした。大伊さんの弁論のタイトルは、「大きらいから少しずつ」でした。
弁論の前半で、大伊さんは自身の過去を振り返って、「私は自分自身の存在自体が大きらいだった」という趣旨の事を話していました。自尊心も自己肯定感もなく、自分自身に自信が持てなかった頃を紹介しながら、「都合の良い言い訳をしながら、現実から逃げていた」と振り返っていました。その具体例として、勉強が嫌いだったころを思い出し、「勉強しなければいけないことは分かってはいたが、私は目が見えないから、勉強の仕方が分からないという言い訳をして、逃げていた。」と話しています。その時の自分について、「私は最初からあきらめばかりだった。私は何にも努力しなかった」と振り返っています。
でもそんな気持ちが少し変わったのが、高校一年生の冬だったという事です。「ほんのちょっとやってみようか。」という気持ちが芽生え、この小さな一歩が、大伊さんを変えたということです。目は見えないけれども、見えないなりに工夫して勉強したら、成績も上がり、勉強が少し楽しくなって、心の底から嬉しくなったと話していました。
自分の事が大嫌いだったのに、それが大好きに変わって行けるように、これからも努力したいという言葉で、弁論を締めくくっていました。