「盲導犬で広がる世界」

番組制作担当の塚本です。

視覚障碍者の歩行をサポートして、寄り添うように歩く盲導犬の姿は誰しも見かけている事でしょう。
盲導犬を育て、訓練し貸与するなど視覚障碍者の支援に当たっている「日本盲導犬協会」では、盲導犬への正しい理解を深めるための盲導犬情報セミナーを定期的に開催しており、私も先日開かれたセミナーにZoomで参加しました。

セミナーでは、先ず盲導犬を利用している視覚障碍者の歩行を撮影した動画が流され、盲導犬との生活、外出時の盲導犬の動きなどが紹介されます。
その動画では、盲導犬ユーザーの感想として「モノにぶつからずに歩けることに感動した」「盲導犬と出会って世界が変わった」「盲導犬は心のビタミン剤」といったコメントが寄せられていました。

その後、日本盲導犬協会のスタッフからのレクチャーがあり、例えば盲導犬の役割としては、「曲がり角を教える」「段差のある場所を教える」「路上の障害物を避けて歩く」という三点が挙げられ、逆に盲導犬にできないこととしては、信号の色の変化を教えることなどは出来ないといった点が指摘されていました。
盲導犬が決して道案内をしてくれているわけではなく、目的地までの歩行ルートなどは、あくまで視覚障碍者ご本人が把握していることが求められているように、セミナーに参加して感じました。
更に盲導犬協会のスタッフからは、盲導犬は全盲の人ばかりでなく、見え方に困難を感じているロービジョンの方々も利用できるとの説明がありました。

セミナーには、盲導犬と生活している視覚障害の方も参加されていましたが、「弱視の頃は白杖を使って歩行していたが、盲導犬と一緒に歩いてみると、白杖を使って歩いていた時のような緊張感がなく、スタスタと歩ける。風を切って歩けるようになった」と感想を述べられていました。

日本盲導犬協会のHP」には、盲導犬と暮らしているユーザーの方々の姿を撮影した様々な動画が紹介されています。ご興味のある方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。