「点字の将来を見つめる」

番組制作担当の塚本です。
先日、この欄では点字の歴史について触れました。
今回は、今年9月の第三回目の番組にご出演いただいた日本点字図書館館長の立花明彦氏の点字の将来像についての、お話しを紹介させていただきます。
尚、この内容は第三回目の番組では、時間の関係で紹介できませんでした。

音声パソコン、スマホなどの機能が充実するにつれて、点字の需要は将来、少なくなっていくのではないかという見方に対して、立花館長は「ICTが発達したから点字は要らないという考え方は望ましくない」と断言されていました。
立花館長によれば、スマホや音声パソコンを通じて情報を得ることと、点字で情報を得たり、点字で本を読むこととは全く別であるということです。
「スマホ、音声パソコンはあくまでも墨字を音で流しているだけで、これは文字ではない。視覚障碍者が使う本来の文字ではない」という事でした。

日本点字図書館でも最近は点字図書の貸し出しは減る傾向にあるそうですが、立花館長としては、「点字を大切にしたい。点字を必要とする人がいる限り、仮にいなくなったとしても、点字の資料そのものは作成して必要なときは提供したい。これが日本点字図書館の責務と考えている」とも話しておられました。

点字の利用や点字の将来について、何かお感じになることがございましたら、このサイトにご意見をお寄せいただければ大変幸いです。



※2023年9月18日(月・祝)午前10時00分放送の当番組第三弾『知っていますか?ロービジョン~0と1の間Vol.3』は、「当サイト内」、または「文化放送 PodcastQR」で聴くことができます!