「戦後81年の夏に戦盲歌を聞く」④

「戦後81年の夏に戦盲歌を聞く」④
番組担当の塚本です。今週は、先の大戦で目を負傷し、失明したり、弱視となった兵士が、帰国後に入院した陸軍病院で、歌人の佐佐木信綱から短歌を習い、詠んだ作品である「戦盲歌」を紹介しています。
先日、戦盲歌をまとめた書籍を探していたところ、昭和19年8月に発刊された「心眼」というタイトルの本を古書店で見つけ、手に入れました。
その前書きでは、この本がどのように編纂されたかが記されていました。
そこでは、先ず、軍の病院において、目を負傷した兵士の精神的な修養の為の施設があることなど、アメリカやイギリスなどが夢にも思わなかったであろうが、更に短歌などの芸術・文化によって失明軍人らの精神修養を行うことなど、世界の軍病院の歴史においても空前の事であると記されています。
そして、東京陸軍第一病院では、昭和13年9月に短歌を学ぶ会が始まり、毎週月曜日の午後に数時間にわたって開かれたその勉強会は、祝祭日にも休まず続けられ、既に7年間が経過したとされています。
短歌を学ぶ失明軍人らは、初心者が多く、率直なその作風は万葉集の防人の作品にも通じるものがあり、稚拙な技法ではあるが、読者の胸に迫り、深い感動を与える作品が多かったと紹介されていました。