「地域住民の足としてのバス路線を守る取り組み」
| 「地域住民の足としてのバス路線を守る取り組み」 番組担当の塚本です。先週は「こぼれ話」の欄で4回にわたって、「持続可能な公共交通の実現と視覚障害者の移動の権利の確保」をテーマにしたシンポジウムについて取り上げました。公共交通の中でも、バス路線の廃止や減便が進んでいることは、多くの方が実感されているかと思います。全日本視覚障害者協議会が発行している「点字民報2026年7月増刊号」で、「視覚障害者のバス利用」が特集されていますので、その内容を紹介します。 巻頭では、「地域交通としてのバス~その役割とこれからの取り組みについて」というタイトルで、立命館大学の近藤宏一教授の論文が掲載されています。 バス路線の廃止や減便が相次ぐ理由としては、バス運転手の不足などが挙げられています。近藤教授によれば、バス運転手の賃金は、全産業平均より50~100万円も低いうえ、逆に労働時間は年間200~300時間も長い実態があるということです。 加えてバス会社の経営環境も厳しく、三大都市圏でも路線バスの事業者の37%が赤字、それ以外の地域では85%が赤字となっています。そしてこうした環境は容易に改善されるとは考えにくく、近藤教授は、新しい地域交通の在り方をみんなで作っていくことが必要だと指摘しています。その一つの好事例として、三重県四日市市で、コミュニテイバスの利用者が増えない実情について、住民と行政が話し合った結果、住民の意見に基づいて路線やダイヤを見直ししたところ、大幅に利用者が増えたことが報告されていました。 |