「ロービジョンケア」

番組スタッフの塚本です。

前回、「こぼれ話」の欄では、番組にご出演頂いた武蔵浦和眼科クリニックの江口万祐子先生が、その活用を勧める「スマートサイト」についてご紹介しました。

今回は、江口先生ご自身がロービジョンケアの大切さに着目するキッカケとなった或る患者さんとの出会いについて触れたいと思います。

それは、先生ご自身が眼科医になったばかりの頃の事でした。
担当していた患者さんの視野の狭さがなかなか治らなかったため、その患者さんから「これ以上、仕事を続けていくのは大変なので辞めようと思う」との相談を受けたということです。
そして、「今の見え方で、どんな仕事ができるでしょうか」と聞かれた時に、江口先生は答えに窮したということです。
そして、江口先生なりに色々と調べて、或るリハビリ施設での生活支援訓練について教えてあげようとしたところ、その時、既にその患者さんは退職されてしまっていました。

今だったら、「絶対に仕事を辞めないでください。色々なサポートが用意されていますから」と自信を持って言えたはずなのに、それが出来なかったことが、江口先生にとっては大きなショックで、その時にロービジョンケアの大切さを痛感されたという事です。

そこから、江口先生は医療と並行して、患者さんの生活支援につながるロービジョンケアに取り組まれるようになったとお話しして下さいました。



※2023年9月18日(月・祝)午前10時00分放送の当番組第三弾『知っていますか?ロービジョン~0と1の間Vol.3』は、「当サイト内」、または「文化放送 PodcastQR 」で聴くことができます!