「医学モデルと社会モデル」③

番組担当の塚本です。

今週は1月17日(土)に行われた「
タートルの会」での、東洋大学人間科学総合研究所客員研究員の川内美彦さんの講演内容を紹介しています。

今、ユニバーサル社会が標榜され、各自治体で「障害者に優しいまちづくり」が推奨されています。

そこで川内さんは、こんな問いかけを発しています。

障害者に優しい街づくりでできる街は、どんな街なのだろうか」と・・・。

川内さんは、そこから以下のような答えを導きだしていました。

「障害者に優しい街とは、障害者がどこの店にも入れ、電車やバスもタクシーも自由に乗れる、そんな社会ではないか。でもそれは、障害のある人にとっては素晴らしいことだが、障害の無い人にとっては当たり前の事。目指すのはこの『当たり前に使える街』なのに、障害のある人に関係すると『優しい街』になってしまう。」

ここに川内さんは疑問を呈します。

『これは障害者と、それ以外の人に違う尺度を当てていることではないだろうか』

その上に立って、川内さんは、以下のように結論付けていました。

『障害者権利条約が言う「他の者との平等」は、
障害者に対して「優しさや思いやり」を求めてなどいない。障害者が「他の者と平等」に社会に出ていくことは、当然のことで、「やさしさ」や「思いやり」があってもなくても関係ないことだ。この国で障害者として生きるということは周りからの「やさしさや思いやり」にすがらなければ生きていかれないのだと思い込まされているのではないだろうか。』

優しい街づくりというキャッチフレーズの裏側に潜む今の社会の一般的な考え方に、強く異を唱えているものと受け止められないでしょうか。

当然の権利を、やさしさや思いやりといった言葉に置き換えてはならないという警句のように感じました。

この続きは、明日、紹介いたします。