「心のバリアフリーとは」③

番組担当の塚本です。

今週は、
埼玉県視覚障害者福祉協会主催のオンラインセミナーで講演された「一般社団法人日本心のバリアフリー協会」代表の杉本梢さんの講演内容を紹介しています。

三回目の今日は、杉本さんが高校に入学し、その後高校卒で就職してからの体験談を中心にしたお話です。

普通高校に入学した杉本さんが、先ず最初に思ったことは、支援学校に戻りたいという気持ちでした。

周囲に視覚障害の同級生はもちろんの事、障害を持った高校生はおらず、誰に助けを求めればいいのか分からない孤立感を感じたということです。

それでも自分自身の視覚障害を開示することによって、
事態は好転したという経験を味わう事は出来て、自分のスキルを活かす道はないかと考えるようにもなりました。

高校卒業後は、障害者雇用の採用枠で就職しましたが、その企業では挫折体験を味わう事となります。

自身の視覚障害について、会社の同僚に伝わっておらず、「検品の業務は私には出来ないと言うと、逆に弱音を吐くな」と注意されてしまうこともありました。

弱視と近視の区別が分からない同僚もいました。

障害者を雇用するに当たっては、どんな配慮が必要なのかといった理解が不足していることを痛感する日々でした。

こうした経験を経て、杉本さんは、
自らの夢であった教員への道を歩もうと新たなチャレンジに一歩を踏み出します。