「自分の視覚障害を職場や学校でどう伝えるか」

番組担当の塚本です。

昨日(7日)は、視覚障害の当事者が自ら発信することによって社会は変わるといったテーマで、当事者の発信がいかに大切かについて紹介しました。

今日(8日)は、それとは対照的に、なかなか自分の視覚障害について、周囲の人たちに打ち明けられないケースを、どのように解決していったかという体験談を紹介します。

視覚障がい者ライフサポート機構 “viwa”」のホームページにアップされている「学校や職場での障害の伝え方」というYouTube番組で語られていた内容の紹介という形を取らせていただきます。

この番組では、社会人二人と大学生一人の三人の視覚障害当事者が話をしていました。

企業の人事部で働いているという弱視の男性は、視覚障害になったのは大学在学中で、「その当時は、周囲に障害を伝えるよりも、自分がこの障害をどのようにすれば受容できるのかを模索していた。障害を隠そうとすれば隠せると考え、大学内では白杖をつきたくなかった」と振り返っていました。

また別の社会人男性は、「障害を隠したかったと言うよりも、周囲に言わなくても何とかなるのではないかと思っていた。友人と食事に行って、メニューが読めなくても、友達が注文しているのを聞いて、ボクもそれとか言えば、別に問題はなかったし、自分が視覚障害者であることを周囲に伝えずにいかに乗り切るかを考えていた」と話していました。

また現役の女子大生は、「大学内で自分の視覚障害について伝えたことは無い。言わなくても、一緒にいたら分かってくれるだろうと思っていた」と話していました。

視覚障害者であることを打ち明けることに躊躇する心境が、よく伝わってくる当事者の方々の声でした。