「川柳で楽しくわかる!弱視者生活」

番組担当の塚本です。

以前、この欄で「川柳で楽しく分かる!弱視者生活 いろはにほへと」という書籍を紹介しました。

この書籍は、日本弱視者ネットワークが編集したもので、ロービジョンの視覚障害者が日ごろ経験することの多いできごとを川柳で表現し、ロービジョン者への理解を深めてもらおうという狙いから作られたものです。

昨夜(17日夜)のNHKラジオの番組「NHKジャーナル」に、日本弱視者ネットワークの白井夕子代表が出演されました。

番組内で白井さんが紹介した川柳は、以下の三つの作品でした。

ちくわから のぞいたような 視野狭窄

 この作品は、視野が極端に狭く、ちくわの穴か  らのぞいたように見えてしまう、弱視者に多い症状を詠んだものです。

そして二つ目の作品は

分かりません ここそこあそこが どこなのか

 この作品は、道を尋ねたときなどに、「あそこのビルです」といった説明をもらっても、「あそこ」がどこなのかが分からないという「弱視者あるある」を詠った作品です。

そして最後に紹介された川柳は

キスをして 初めてわかる 君の顔

 この作品は顔をかなり近づけてみないと判別できないことが多いことを詠んだものです。

番組の締めくくりに当たって、白井代表は、「街で白杖をつきながら、スマホを見ているような人を見かけ、その人が何か困っているようなしぐさをしていたら、正面からお声がけをしてくれれば」と話していました。

川柳で楽しくわかる! 弱視者生活いろはにほへと』は、読書工房から発売中です。