「視覚障害者の職場定着のために」①

番組担当の塚本です。

以前、この「こぼれ話」の欄で、サイゼリヤという外食チェーン店での視覚障害の来店客への対応の良さをご紹介したことがあります。

サイゼリヤは、来店客への接遇だけではなく、障害者の雇用においても、様々な取り組みをしているとの事で、その事例を今回は紹介いたします。

独立行政法人「高齢・障害・求職者雇用支援機構」(jeed)が発行している「視覚障害者の職場定着推進マニュアル」に紹介されていたものです。

2006年1月、サイゼリアの店舗等で働いていた一人の男性が、視神経炎という病気を突然発症し、視覚障害者となりました。

4か月入院しましたが、本人の復職への希望が強く、人事担当者は「店舗での勤務は難しくとも、事務職としてなら可能」と判断し、本人との話し合いで「一人で通勤できるようになること」「パソコンのスキルを身につけること」という二つの条件を提示しました。

それを受けて、本人は日本視覚障害者職能開発センターなどでの訓練を受け、人材開発部に復職することが出来たということです。

本人の復職への強い意志と、周囲がどうすれば復職してもらえるかという視点を持ってくれたことが重なって可能となった実例です。