「読書バリアフリーサポート」②

番組担当の塚本です。

昨日に引き続いて、視覚障害者をはじめ、本を読むことが困難な人に、読書の機会をどのような形で提供すべきなのかについて取り上げます。

読書バリアフリーサポーター養成講座を運営する「文字・活字文化推進機構」では、読書バリアフリーをテーマにした様々なシンポジウムを折に触れて開催しています。

2023年12月には「読書バリアフリーフォーラム」が開催され、その模様は現在もYouTubeで視聴可能です。

フォーラムの司会は、筑波大学附属視覚特別支援学校の教諭で、視覚障害当事者でもある宇野和博さん。

パネラーとしては、ディスレクシア当事者であり、NPO法人エッジ代表である藤堂さん、筋ジストロフィーのため本を持ったり、ページをめくったりすることの出来ない自立生活センター「十彩(といろ)」代表の中野まこさん。

それに調布図書館職員の小池さんの三人が登壇しました。

この中で、中野さんは芥川賞を受賞した市川沙央さんの小説「ハンチバック」を読んで、「私の言いたいことを全て言ってくれた」と感想を述べていました。

中野さん自身は、スマホスタンドにスマホをセットし、Kindleで読書をしているそうですが、障害者には色々な読書のスタイルがあることを、もっともっと知って欲しいと話していました。

また、同じく読書にバリアを感じるという藤堂さんは、色々な読書の仕方、「学びのビュッフェ」のようなものを学校や図書館は設置し、様々な障害に対応した様々な読書の機会を、ビュッフェのように用意して欲しいと要望していました。

視覚障害者の読書も、点字、さわる本、大活字本、電子書籍、オーディオブックなど様々なスタイルがあります。

それぞれのニーズに応える読書の形を提供することが、これからの社会に求められています。