「結成60年目指して~全視協第37回東京大会」③

番組担当の塚本です。

全国から230名余りのメンバーが参加した全日本視覚障害者協議会(全視協)の大会会場で、以前、番組でも紹介し、この「こぼれ話」の欄でも取り上げた大東文化大学卒の秋元美宙さんに久しぶりにお会いしました。

秋元さんは、生まれつき全盲の視覚障害者で、大東文化大学に初の全盲の女子大生として入学。

通学の安全を確保するために、大学正門前に音響式信号機を付けて欲しいと警視庁や東京都などに要請し、全視協会員として設置運動を続けていました。

その甲斐あって、昨年春、音響式信号機は設置されました。

今年3月、秋元さんは大学を卒業し、現在は就職に向けて、職業訓練に通う日々を過ごしています。

母校の大東文化大学には今年4月、視覚障害の学生が入学したとのことで、秋元さんは、「自分がやってきたことで、後に続く学生が入学してくれたのは、自分のやったことが誰かの為になったという意味で、とても嬉しい」と笑顔で話してくれました。

現在は、東京・四谷で職業訓練を週に五日間受け、就職の準備を続けていますが、将来の目標については、「視覚障害の私にしか出来ないことがあるのではないか。生まれつき全盲という視点を生かして、企業の障害者採用に貢献したい。」と話してくれました。

そんな言葉に勇気づけられる思いがしました。