「〈感覚の点P〉展」

番組担当の塚本です。

東京・渋谷の東京都渋谷公園通りギャラリーで、「〈感覚の点P〉展」という展覧会が、明後日5月11日(日)迄、開催されています。

美術作家の今村瞭佑さんと、全盲の美術作家の光島貴之さんの二人による作品展示と感覚をめぐるリサーチの記録を報告する展覧会です。

光島貴之さんは、10歳の頃に失明し、鍼灸を生業としながら「さわる絵画」の創作などに当たってきました。

光島さんは、一つの感覚の刺激によって、別の知覚が不随的に起こり、こうした現象を共感覚と呼ぶそうです。

音を聞くと色が見えるという「色聴」という現象や、文字を見ると、そこには無いはずの色が見えるという現象を体験することになったと言います。

具体的には例えば「あ」という文字からは、「裸電球の色」を感じ、「い」という文字からは、「くすんだ青」を感じるといった具合に、点字の文字の形に対応して、色を感じることができるようになったと言います。

展覧会場では、こうして感じ取ることのできた色文字と触覚を駆使して、光島さんの「手で触ってみることのできる作品」が展示されています。

会期は11日(日)までと、残り僅かですが、体感されてみてはいかがでしょうか。会場は渋谷のPARCOと道を挟んで反対側の渋谷区立勤労福祉会館の1階のギャラリーです。