「ユニバーサルデザイン落語会」

番組担当の塚本です。

「ユニバーサルデザイン落語」という言葉を聞いて、どんな落語を指すのかイメージ出来ますでしょうか。

これは、春風亭昇吉師匠が編み出したもので、共生社会が求められている今の時代だからこそ、求められているのではないかという思いから生まれたものです。

それでは、「落語のユニバーサルデザイン化」とは、何なのでしょうか。

一つは、障がいのある人も無い人も誰もが落語文化を楽しめるようにすること。

二つ目は、新しい技術を駆使しながら障がいの当事者とともに、アクセシブルなツールを研究開発しデザインすること。

そして三つ目は、落語文化への触れ方を工夫し、落語を楽しむ空間から社会の見えないバリアを取り払うアプローチを目指すことということです。

具体的には、触図の付いた点字絵本で、落語の追体験が出来るようにしようと、第一弾のユニバーサルデザイン落語絵本「まんじゅうこわい」が出版されています。

春風亭昇吉師匠が、そもそも落語家を目指そうと思ったキッカケは、学生時代に落語研究会に所属し、ボランテイアで都立八王子盲学校で落語を披露した時の事でした。

その時、子供たちから「めちゃくちゃ面白かった」と言われ、その一言で落語家になる決意を固めたということです。

そしてその時、「視覚障がいという境遇にいる子供たちをもっと楽しませたい」と心に誓ったそうです。

「色々な人がいるから面白い。落語とはつまり優しさと多様性の肯定という事になると思います」と昇吉師匠は語っています。

昇吉師匠はユニバーサル落語会を各地で開催していますが、3月15日(土)午後2時から、新宿区立生涯学習館で、「みんなにやさしい落語会」が開かれます。

料金は無料。参加ご希望の方は、東京03-3207-1191 へお申し込みください。

春風亭昇吉師匠のユニバーサル落語をお楽しみいただけます。