「歩行・移動の安全に欠かせない音情報」

番組担当の塚本です。

9月23日放送の「知っていますか？ロービジョン」の番組にご出演をいただいた大学生の秋元美宙さんが、私どもの取材に答えておっしゃっていましたが、視覚障がい者が歩行・移動する際に、周囲の安全を確認するためには、周囲の音を聞き分けることが極めて重要です。

最近は電気自動車、ハイブリッド車など走行音の静かな車が普及し、車が接近していることを走行音で聞き分けることが難しくなっています。

「日本視覚障害者団体連合」の調査では、視覚障がい者の4人に3人が、「音の静かな車に対する恐怖」を感じたことがあると答えています。

このように視覚障がい者にとって「音」は大切な情報源です。

音を聞きやすく保つ様々な用具の開発も進んでいるようです。

例えば、雨の日に外出する時、傘に当たる雨音が大きくて、車の走行音が聞き取りにくくなっていしまうのを防ぐために、「サイレントアンブレラ」という商品が発売されています。これは雨の音を軽減し、傘に当たる雨音を30～50％カットできるというもので、強い雨が降っている時でも小雨程度の雨音しかしないということです。

この他にも、耳をふさがない骨伝導ヘッドホンといったものもあり、視覚障がい者の歩行・移動の安全に役立つとされています。