「わが国の視覚障害者の将来」報告書

番組担当の塚本です。

この「こぼれ話」のコーナーでは、今週は「わが国の視覚障害者の将来」と題する日本視覚障害者団体連合が令和2年にまとめた報告書をご紹介いたします。

全文150ページ余りの膨大な報告書ですが、かなり要約してまとめさせて頂きます。

先ず、我が国の視覚障害者の現状についてですが、「今もなお、多くの人が視覚障害者=全盲ととらえている傾向があり、実際には、全盲は少なく、弱視者が多いこと、そしてその見え方もさまざまであることをもっと周知する必要がある」としています。

この点は「知っていますか?ロービジョン」の番組内でも、これまで度々指摘してきました。

また、報告書では、高齢化の進展とともに中途視覚障害者が増えている現状について触れ、中途視覚障害者に対して、福祉制度や様々な支援策があることを周知させる必要があるとしています。

或る中途視覚障害者のケースでは、5年間も福祉制度を知らないまま過ごさざるを得なかったことが指摘されています。

こうした現状を打開するためにも、医療と福祉をつなぐスマートサイトの活用が期待されると指摘されていますが、このスマートサイトの有用性については、「知っていますか?ロービジョン」の9月23日11時から放送の番組内でも触れますので、是非お聞きになってみてください。