障がい者雇用で採用すべき合理的配慮の好事例

番組制作担当の塚本です。今年3月、タートルの会とNEXT VISIONの共催で「先進的取り組みに学ぶ合理的配慮とアクセシビリテイ~見えない、見えにくい社員も共に働く環境の実現を目指して~」というシンポジウムがオンラインで開かれました。その模様が、タートルの会のICTサポートプロジェクトのサイトにアップされていましたので紹介します。
最初に報告に立ったのは、三菱UFJアセットマネジメントの二人の社員で、そのうちの一人は網膜色素変性症で視覚障がい者2級の手帳を持つ当事者でした。
この人の場合、先ず職場環境としては、大型のパソコンが置けるように二人分のスペースのある大きなデスクを使わせてもらい、特に拡大読書器は有効だと話していました。
そしてどのような合理的配慮を職場に求めるかについては、「情報収集→自己分析→会社との相談→情報収集」というサイクルを何回も繰り返し、情報を共有していくべきだという事でした。タートルの会に加入したことで、情報収集がスピードアップしたとも話していました。得られた情報をベースに、自分なりの要望を整理し、会社と話し合う際は、産業医に同席してもらうことも有効との事です。
そうした話し合いを経て、会社を6か月休職し、ロービジョン訓練、白杖訓練、音声読み上げソフトの訓練などを受けることもできました。
理想的な職場環境を構築するためには、①自分なりに工夫し、様々な角度から試してみる ②会社に分かってもらえるように伝え方を工夫する ③上記のサイクルを繰り返し、関係するメンバーの情報をアップデートする という三点が重要とのことでした。