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線状降水帯の発生を示す「顕著な大雨に関する情報」を防災に活かすには

鈴木 純子

気象庁では、今年6月から線状降水帯の発生を示す「顕著な大雨に関する情報」の運用をはじめました。
今週は、この「顕著な大雨に関する情報」を防災に活かすにはどうすればいいかをお伝えします。

お話を伺ったのは、線状降水帯の観測と予測の第一人者
防災科学技術研究所国家レジリエンス研究推進センター研究統括 清水慎吾さんです。

そもそも線状降水帯とはどんなものなのでしょうか。
線状降水帯とは 発達した積乱雲が列をなして数時間にわたりほぼ同じ場所で作り出される
長さ50~300キロ 幅20~50キロの強い降水を伴う雨の帯です。

防災科学技術研究所などが国家プロジェクトとして行っている線状降水帯の観測と予測の実証実験は
SDGsの目標13番目「気候変動に具体的な対策を」にあたるものでしょう。

我々は線状降水帯が発生したことを示す「顕著な大雨に関する情報」が発表されたら、
これをどのようにとらえたら良いのでしょうか。
防災科研の清水慎吾研究統括は、
「この情報は、線状降水帯がただある、という情報ではなく、大雨警報が発表されている、大雨の警戒レベル4の段階で
さらに警戒を促すために出される情報です。
つまりレベル4+の情報、レベル4.5最後の避難スイッチを押す情報として活用できることを期待しています」
とお話してくださいました。

この情報が出されたらどう行動すればよいのでしょうか。
できる最大限の防災行動をとるべきなのですが、その行動はお住まいの場所によって変わってきます。
その場所に起きる可能性の高い災害は土砂災害なのか、洪水、浸水なのかを
普段から把握しておいて、危険が近づいたときには気象庁の危険度分布キキクルなどで状況を確認し、
防災行動をとりましょう。

大事なことは2つ
1つ目は、雨の量とともに、その現象の稀(まれ)さに注目する。
稀さについては、 防災科学技術研究所の大雨の稀さ情報をチェックしてください。

2つ目は、多くの情報の中で、お住まいの地域にはどんな情報が必要なのか
土砂災害なのか、河川の増水なのか、浸水なのかを平常時から把握して
特に必要な情報を知っておく。その情報へのアクセスの仕方を訓練しておくことが大切です。

自分事としてとらえて、普段からできる対策をしておいてください。

きっとあなたの、あなたの大切な人を守る助けになるはずです。

この記事を書いたのは…

鈴木 純子
鈴木 純子

小学4年生の娘は2回目のヘアドネーションに向けて髪を伸ばしています。番組ではあなたの気づきにつながる話題をお届けします。

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