2021.08.07
避難所に「段ボールベッド」を!
伊藤 佳子
毎年のように起きる自然災害…
避難所の風景を少しでも良いものに変えようと、
10年間、力を尽くしてきた方がいます。
大阪の段ボール製造会社 Jパックス株式会社代表取締役社長で
「避難所・避難生活学会」理事の水谷嘉浩さん
水谷さんは東日本大震災をきっかけに、段ボールベッドを考案し、
設計図を無償で提供。
当初前例がないということで、ほとんどの避難所で受け入れを断られてきた段ボールベッドですが
現在、全国44の都道府県・400以上の市町村と防災協定を結び
ベッドをスムーズに届けられる仕組みを作られたそうです。
段ボールベッドは、高さがあるので床に潜んだウイルスやほこりを吸い込むリスクが減り
エコノミークラス症候群などの健康被害を予防します。
床との断熱性もあり、安く、組み立ても簡単、避難所を閉鎖する時リサイクルもできます。
水谷さんが理事をされている避難所・避難生活学会が目指しているのが「TKB48」
TKBとはトイレ・キッチン・ベッドの略
「トイレ・キッチン・ベッドを48時間以内に避難所に届けましょう」というもの。
まもなくガイドラインもできるそうです。
ここまで来るのに、並大抵ではないご苦労があった水谷さんですが
「避難生活で人が亡くなる災害関連死ゼロを目指したい!」
熱い思いで、走り続けています。