インパルス板倉俊之、ネタづくりと執筆業の違いを語る

インパルス板倉俊之、ネタづくりと執筆業の違いを語る

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8月24日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーにお笑いコンビ・インパルスの板倉俊之さんが登場した。小説も多数手がけ、今月、初のエッセイ集『屋上とライフル』を発売するなど作家としても活躍中の板倉さんが、お笑いのネタづくりと小説の書き方の違いについて語ってくれた。

板倉俊之「ネタって、笑いをつくるためのものじゃないですか。(小説は)『ストーリーはなんとかなりそうだけど、笑いではないな』というものの捌(は)け口というか。滑るとかもないから真剣に、笑いなしのものをつくっていい、という」

大竹まこと「いま笑わせるってなったら2分や3分とかでしょう? 昔は10分も15分もあったからさ。つくっていくうちに、おもしろいネタがここにあるというのはわかっているのに、たくさんの段取りをつけなくちゃいけないから、アタマが15分ぐらいになって、笑いにいけない、ということもあったよ」

板倉「『これはいままでにやったから違うことしよう』となるとどんどん生産量が落ちていくというか」

大竹「昔、新しいネタをつくっていくと『どこかで見たことある』『誰かがやっていた』って。だから俺たち、どんどん変な方向になっちゃったんだよ(笑)。人のやっていないこと、どんどんしよう、となって」

板倉「ちゃんと評価されているからいいじゃないですか(笑)」

大竹「小説はどうやって書くの?」

板倉「ネタって『これで笑いが起きそうだな』っていうポイントから膨らませたり、確実にどこかがおもしろくなったりしないとつくらないじゃないですか。だけど小説は『こうやったらビックリする、感動する、ドキドキする』というものがあるかどうか、というか。ストーリーがおもしろくなっていって、ビックリする仕掛けが埋まっていて……というのが頭の中でできると『これはもう書かないと、完成させないと死ねない』となって」

大竹「そこが大変だね。どこを完成というかは別として、自分の中で『完成させる』というところまでいきたい」

板倉「そう。できあがっていないと自分が気持ちよくない。だから出前ばっかりですね。家にいて、飲みにも行かないから(笑)。出前代がとんでもないことになっています」

大竹「ずっとうちにいるの?」

板倉「うちですね。何時間で終わる、っていう作業でもないじゃないですか。だから定時、夕方何時に終わらせようと思ったとて、納得いくところまでいっていないから、眠くなるまでやる。するとどんどん生活サイクルがズレてくる(笑)」

発売中の著書『屋上とライフル』は、板倉さんがウェブサービス「note」で書いていたエッセイをまとめたものだという。発売が決まるまでの経緯も教えてくれた。

板倉「(noteは)文章を書いて自分で値段をつけられるみたいで。小説家の人が個人で書いて、売ることができる、みたいな」

大竹「へえ~! 世の中はそんなことになっているんだ」

板倉「僕はほぼ無料でやっていたんですけど、出版社の人が『書籍化しませんか?』と言ってきて。だから最初から『有料でしか読めません』としていたら、誰も見てくれなかったかもしれない。無料がいいのか有料がいいのかはわからないです」

はるな愛「そこで目をつけてもらって、今回、本格的な話になったと」

板倉「はい。半分趣味でやっていました。文章でお笑いをやってみようと思って、おもしろエピソードを文章にしていった感じです」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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