村上信五くんと経済クン「森永卓郎さんに聞く！今身近に起きているお金のこと」

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【新著「ザイム真理教」とは？】
なぜ財務省が増税を繰り返すのか？国の借金もなくなる見込みだし財政も黒字なのに、2000数百億円の増税になるインボイス制度が始まるなど、なぜお金は余っているのに増税するのか？その答えを書いたのが「ザイム真理教」。内容が内容だけに書籍化するのも大変だったが、理解してくれた出版社から出せることになった。65歳になり、「死ぬ前に本当のことを書こう」と思い切って書いた本。日本専売公社に勤めていた森永さんだからこそ書ける本。当時の大蔵省とのやり取り、その中での森永さんの奥様との出会いなども事細かに記されている。
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【政府はなぜこんな物価高な状態でインボイス制度を始めたのか？】
売上1000万円未満の人たちは、現在消費税を免除されている。ただインボイス制度が始まり課税事業者になると、控除できなくなる。課税事業者になるか免税事業者でいるかは個人で選択できる。ただ、商品を売っている取引先から拒否される可能性があるので課税事業者になる人が増え、全体だと2300億から2400億円の増収になると見込まれている。しかし、これはフリーランスの人たちにとっては死活問題。しかし財務所はやめないと思う。財務省の中では、増税を実現した官僚が「勝ち」だから。そうでない人は「負け」となり出世はできない。増収して増やした資産の先に天下り先がある。
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【退職金への課税ってどういうこと？】
税収が増えている理由は「物価が上がっているから」。ものの値段が10％上がれば商品税も10％増える。今企業は「物価高を何とかしないといけない」というので賃金を上げている。賃金が上がると累進課税で所得税はさらに増える…ということで税収がどんどん増えていっている。国民の実質負担が増えるので、こういう場合、今までの政権は減税策を打ってきたが、岸田総理は減税を一切考えていない。岸田総理は「サラリーマン課税はしない」と言ったが、森永さんは「退職金の課税はやる」と考えている。政府が骨太の方針を出していて、その中に退職金への課税が入っているから。「サラリーマン課税をしない」と言う前に入っていた。これは、長期勤続者を優遇するのは社会にとってマイナスだと、こういうのがあるのからみんなが会社にしがみつく。労働市場を流動化するため、長期勤続者の課税を強化する、という理屈になっている。「退職所得控除」というのがあり、最初の勤続20年までは１年あたり40万円、20年を超えるとそれが70万年に上がる。例えば、40年勤務すると2200万円が控除される。今民間企業の退職金は、大卒でも定年退職で2200万円くらいなので、よほど給料の高い人以外は退職金は今税金をとっていない。この控除を下げる、と言っているので、庶民は税金が上がるということになる。
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【岸田政権が異次元の防衛費の国債を発行 日本は軍事大国になるのか？】
バイデン大統領は「防衛費倍増は自分が岸田政権に言ってやらせた」と発言している。その負担が国民に回ってきている。トマホーク500発買ってはたして日本は強くなるのか？ほとんどがアメリカから武器弾薬を買うことに使われることになる。
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【岸田政権の少子化対策についてどう思う？】
年収800万円ぐらいのサラリーマンは子ども一生育てて３万円ぐらいしか増えない。結局年収1000万円を超える人しか大きなプラスにはならない。年収1000万円以上の人は全体の５パーセントぐらいしかいないので、広く見れば効果はない。
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お話を聴けば聴くほど、お金のある人だけが優遇される世界になっていくんじゃないかという危機感を感じました。まずは知ることから始めないといけないなと思います。「ザイム真理教」森永さんの過去のお話も含めて、読み応え抜群でした。
坂口愛美