日経コンストラクション編集長、注目の脱炭素コンクリートを解説

日経コンストラクション編集長、注目の脱炭素コンクリートを解説

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  1. 8月14日放送の「L is B presents 現場DX研究所」は、先週に引き続き、土木技術者向けの専門雑誌『日経コンストラクション』編集長の真鍋政彦氏が出演。脱炭素の取り組みで注目している脱炭素コンクリートについてお話しいただいた。

松井佐祐里アナ「建設業界の脱炭素の取り組みとして注目していることは何ですか」

日経コンストラクション編集長・真鍋政彦氏「脱炭素コンクリートです」

L is B代表・横井太輔氏「私も初めて聞く言葉なんですけど、詳しく教えてください」

真鍋「全産業が出す二酸化炭素排出量のうちの1割ほどが建設業界。その中で大きいのがセメントや鋼材。セメントはコンクリートの主要の材料として使われているので、セメントを使い続ける限り、二酸化炭素の排出量を減らせないというところがあります。その中で、研究開発が進んでるのが脱炭素コンクリートです。簡単に言うと、コンクリートがCO2(二酸化炭素)を吸着するというものです」

横井「元々、製造過程でCO2を出してたものが、コンクリートにするとCO2を吸ってくれる?」

真鍋「そうですね。材料をちょっと加えたりすることでCO2をコンクリートを使ってる最中も、CO2を吸着する」

横井「植物みたいですね。ちなみにそれはどういう素材なんですか?」

真鍋「色々な素材があるんですけど、簡単に言うと、“炭酸カルシウム”。セメントの中にカルシウム源が入ってて、これをCO2(二酸化炭素)と反応させると、CACO3という炭酸カルシウムになるんですよ。それを二酸化炭素を吸着させて炭酸カルシウムするか炭酸カルシウムの粉をセメントの代わりに使うとか、いろんなパターンがあります。そういうような技術が今、盛んに開発されてます」

横井「炭酸カルシウム以外にもあるんですか?」

真鍋「海のホタテとか貝を粉々にして使うとか、あと木炭を使うとか、そういう話もあります」

横井「へ~、すごい技術ですね」

真鍋「ただそれだけだと、二酸化炭素を減らす方向にはなかなか難しい。そうなってくるとどうするかというと、セメントをもっと別の材料に置き換えましょうとか、そもそもコンクリートを作った後のことも考えましょうという話になってくる。例えば、脱炭素で二酸化炭素を吸着させたコンクリートを解体して壊してしまうと、また二酸化炭素が出てしまう。それだと意味がないので、そのサイクルも考えて壊した後のものもまた再利用できるようにする。そこにまた二酸化炭素を吸着させましょうとかいろいろなことまで考えられています」

「L is B presents 現場DX研究所」は毎週月曜20時~20時30分まで文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。

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