ハト派の宏池会出身の岸田総理が右寄りの政策を次から次へと打ち出すワケ
防衛費を1%から2%へ増額などの政策を打ち出す岸田政権。8月1日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、憲法学者の長谷部恭男さんにハト派と言われる宏池会出身の岸田総理がなぜ右寄りの政策を次々と打ち出していくのか伺った。
大竹「防衛費の枠は1%から2%に広がっていますけど、これは何を守るために使うお金なんですか?」
長谷部「何を守ろうとしているのかというより、防衛費増額は岸田さんという人がどういう人なのかと関係していると思うんです。安倍晋三さんという人は首相として何をやりたいのかよく見える人でした。他方で岸田さんという人は何がやりたくて首相になったのか、よくわからない人で、首相になってからも何をしようとしているのかよくわからない。結局、首相になることが目的で首相になった人で、首相になったからにはなるべく長い間、首相を務めさせてもらおうと恐らくそう思っている人なんじゃないかと思えます」
大竹「子どもたちからの『何で総理大臣になったんですか?』という質問に『一番大きな権力を手に入れたかった』らしきことをおっしゃってました」
長谷部「本心が端無くも現れたんだろうと思うんですが、そのためには次に解散総選挙をしたいと思っているはずで、そうすると何が気になるかっていうと、多分維新が気になるんでしょうね」
大竹「第2自民党と言われている」
長谷部「リベラルな方向に政策を打っても自民党に票を入れてくれることはありません。気になるのは維新に票を入れる人たち。でも維新の人たちって自民党より右側ですので、なるべく右寄りの政策をとっていく方が岸田さんの地位を守ることには繋がるんだろうと思います」
大竹「ということは、維新はかなり右寄りですけど、それに同調するか、もしくはそれを巻き込んでいくような政策をとった方が自民が伸びるってことですか?」
長谷部「右寄りの政策をとった方が自民党の票が伸びるだろう。そういうふうに考えていたとしても、そんなに不思議ではない。そうすると岸田さんがハト派と言われる宏池会の出身でありながら、こんな右寄りの政策を次から次へと打ち立てていくのも筋が通った形で理解できるだろうと思います」
長谷部恭男さんは、この他にも現政権が抱えている問題について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。長谷部恭男さんは大竹メインディッシュというコーナーに出演しています。
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