日本人の人口、減少幅が過去最大になる一方、外国人は増加!森永氏は危機感を募らせる。
7月26日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、日本人の人口が最大規模で減少しているというニュースについて意見を交わした。
安い労働力として外国人を連れてくるよりも、今政府がすべきことは?
総務省が26日付で住民基本台帳に基づく人口動態調査を発表した。日本人の人口は1億2242万3038人で、前の年から80万523人減った。減少幅は1968年の調査開始以来最大となった。首都圏の日本人は2年続けて減っており、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県では、前の年に比べて0.2%減の3253万7661人だった。
寺島尚正アナ「森永さん、日本の人口減少、さらに進んでいるんですねえ……」
森永康平「そうですねえ、これは本当に大きな問題で、例えば専門の経済の話なんかを色んな方としていると、中には『人口が増加することが経済成長の大事な要因ではなく、人口が減少していても生産性とかを上げていけば経済は成長していく』という話をする方はいて、まあ一部それはそうだろうなと思いますけど、ただ単純に経済云々というだけの側面ではなく、もうちょっと広い視野で考えた時に、やはり日本人が減って行っているということはもっと問題視した方がいいと僕は個人的に思っています。現状最近出た経済のデータなどを見ていると、やっぱりこの1年で子育てをする環境に対して、ちょっとネガティブになっているというようなデータが出てきてるんですよ。そういうものが積もり積もってこういう結果になってしまったのかな~と。で、色々議論すると、先進国になって経済成長して、ある程度熟成した社会になると、日本に限らずどこも子供が少なくなっているという傾向にあるんだから、仕方ないんだみたいな諦める論調もあるんですけど、ただ実際経済的な問題が解決さえされれば、子供が欲しいっていう人は結構な比率でいるわけなんで、もうちょっと国民全体の所得を上げていくような政策を取ることで……それだけで少子化が完全に解消するとはまったく思っていないですけども、ただひとつの阻害要因である経済的な制約を取り払ってあげるというのが重要なんだと思いますね」
寺島「一方で、住民票を持つ外国人が全国で28万9498人増えて、299万3839人でした。新型コロナウイルス禍で滞っていた人の往来が再開して、3年ぶりにプラスに転じています。増加幅は2013年に調査を始めてから最大となりました。国立社会保障人口問題研究所の将来推計人口によると、2067年には日本の総人口の10.2%が外国人になるといいます。これは都市部だけでなく、地方でも外国人が社会に浸透する時代が迫っていると日本経済新聞は論じていますが、森永さん、いかがですか?」
森永「これは表現次第では排他的と言われるかも知れないけど、本当に現実ベースの話をしますが、日本人が減りましたと。一方で頭数として労働力として人が必要だという局面はいっぱいあるわけです。で、それを外国人で補おうとしている政策がある。例えば特定技能の枠を広げたりだとか。で、岸田さんは外国人と共生する社会をどうのこうのとか言ってますが、実際安い労働力として外国人を連れて来ようという発想がダメなんですね。そもそも日本人だろうが外国人だろうがその前に人間であるわけで。『こいつら安いから使ってやろう』という発想がそもそも良くない。国籍関係なくそもそも論としてそれがあるし、逆に安い労働力として連れて来られました。結局日本に住んで、そこで生まれた子供がいて、例えば文化などに馴染めないとか、特に日本語は言語的に難しいのでうまく馴染めない場合、子供は自分の意志で来たわけじゃないから『何で僕は親の母国にいないんだろう?』とか思って、元々居た不良外国人のグループに入ったりして、日本の中での治安が悪化する……こういうのはヨーロッパとか先に移民制度をやったところを見ていれば、起こりうるんですよ。日本ではそれは起こらないなんていうのは、あまりにも楽観的なシナリオ過ぎるわけですよね。そういうことを考えると、結局なんだかんだ言って人なんか居なくても経済成長するんだ、とか言いながら、でもやっぱ実際は足りないから外国から、みたいな話だったら、そんなことをする前に、いかに日本人が安心して子供を産める社会とか、経済状況を作るか。そっちに頭や金を使ったらどうなの?と僕は思うんですよね」
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