話題の「森林環境税」。導入の理由、目的は!?
6月19日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、特集コーナーは「ここが変だよ!○○税」というテーマでお届けした。2024年度から導入される森林環境税(国内に住所がある人から、ひとり当たり1000円を住民税に上乗せする形で徴収)が話題のいま、「この税金、本当に必要?」といった疑問を語り合った。
西川あやの「お二人はどうでしょうか、『森林環境税』」
山内マリコ「知らなかったです。復興特別税とは関係あります?」
青木理「いや関係ない。いま地方ではどんどん過疎が進んでいる。山林の整備に手が回らなくなると、山が荒れていく。あと環境保護、温暖化対策ということもある。言うまでもなく森林がたくさんあれば二酸化炭素を吸収するわけだから」
山内「はい」
青木「そのためにも新たな税金を、と。都市の人からも地方の人からも一律で取って、地方に再分配する。地方にいる人が得をするわけではないけど……」
こういった税金について詳しく聞くため、経済評論家の加谷珪一さんにリモートで質問を投げかけた。
西川「まず森林環境税の目的や経緯の説明をお願いします」
加谷珪一「森を維持するためには、人手やコストがかかるんですね。昔と比べて最近は、高齢化も進んで林業に従事する人も減ってしまって。放置される森が多くなったんです」
西川「はい」
加谷「このままでは地球環境問題の点でもよくない。ということで、林業の人材育成ということも考えてつくられたのが、森林環境税になります。ただ徴収の仕方、配り方に問題というか課題があって、賛否両論が出ている。それが現実かなと思います」
西川「加谷さんが思う問題点、不思議なところってどこでしょうか?」
加谷「先ほど山内さんから『復興(特別)税と関係あるのか』という話が出ましたが、まったく別の税金なんです。ただ復興税が2023年に廃止になって、まったく同じ金額で、同じような徴収の形で、これが創設される。納税者から見ると、復興税が名前を変えただけに見えなくもない」
西川「はい」
加谷「森林の育成というのは確かなんですが、各自治体に配られて、どう使うかは自治体が決めるんですね。本当に森のためにお金が使われるのか、と疑問だという人もいる。あと都会の人は関係ないから、というのも意見が分かれるところですが、地球環境問題って全員のテーマでもあるから、納得できるかもない。最大の問題は『使い道がわからない』というところじゃないでしょうか」
西川「お話を聴いても『使い道が見えてこない』というのは税金あるあるなんじゃないか、と思いました」
森林環境税以外の税金、宿泊税、酒税などについても加谷さんが解説してくれた。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。