九鉄工業のDXの取り組みと今後の課題とは?
- 5月15日放送の「L is B presents 現場DX研究所」は、九鉄工業株式会社企画本部情報システム室次長の山平真理子さんに出演いただき、DXの取り組みと今後の課題について、詳しくお話しいただいた。
松井佐祐里アナ「まずは、企業プロフィールをご紹介させて頂きます。九鉄工業は1942年の創業以来、鉄道工事を主体として土木、建築、軌道といった工事を手掛け、九州の各地で地域の皆様に喜ばれるインフラや建築をつくってきました。最近では築105年となる重要文化財、門司港駅を改修し、折尾駅においては120年以上前にできた鹿児島本線と、筑豊本線の立体交差の解消にも貢献、その技術力は国内外からも高く評価されています。九州を代表する総合建設業として、現在は鉄道だけでなく、官公庁、民間工事の受注も多く請け負っています。まずは、山下さんもお仕事内容を教えてください」
九鉄工業企画本部情報システム室次長・山平真理子氏「社内のシステム全般の管理ですね。具体的には社内インフラ・ネットワーク、基幹システム、情報系システム、技術主管部用システムの検証、セキュリティ、PCやスマートデバイスの管理等、とにかくシステムの名の付くものを多岐にわたり携わらせていただいております」
L is B代表・横井太輔氏「DXの取り組みは、いつ頃からされていますか?」
山下「土木、建築、線路の技術部門では、BIM、CIM、ドローンを用いた検査、360度カメラを用いた立会などを5年ほど前から検討し、近年では実際に業務で実践しているものもあります。また、我々情シス部門では、DXの取り組みの大きな一歩として2年前より情報基盤をMicrosoft365へ移行し、クラウドの有効活用を実施しています。まず手始めにTeamsから業務利用を始めました」
横井「この番組ではドローンの会社さんに出演していただきまして、今ではドローンが建設現場に欠かせない存在だと聞きました」
松井「現在はどんな取り組みをされていますか?」
山下「せっかく導入したツールを、なかなか使いこなせていないという事実も残念ながらあります。機能を十分に使いこなせたら、更なる業務恋率化につながると考えています。そこで、その第一歩として“Teams活用プロジェクト”を発足させました。これは、部門を問わず参加者を募り、我々情シス目線だけでなく、現場社員、事務系社員の垣根を超え、それぞれの目線でTeamsの活用策を探り、全社展開していくというプロジェクトです。たとえば、Teamsにアドオンしてて使用するアプリが多数ありますが、業務に活かせるアプリを検討し、検証し、マニュアル化し全社展開していく。そんな取り組みです」
横井「今後の課題についてお聞かせください」
山下「業務を熟知しているベテラン世代がDXを受け入れられるようしなければならないと思っています。ベテラン世代は、いわゆるZ世代と比べると、リテラシーが若干低めで、新しいシステムやアプリへの拒絶感があるのは否めません。しかし、彼らが抵抗なくDXを受け入れることにより。彼らの持つノウハウ、技術等を若い世代に引き継ぐことが、最も大きな課題と思っており、それが情シスに課せられた最大の任務だと感じています」
「L is B presents 現場DX研究所」は毎週月曜20時~20時30分まで文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。
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この記事の番組情報
L is B presents 現場DX研究所
月 20:00~20:30
『温故知新』をテーマに、建設業や小売業など現場向けのビジネスチャットツール『direct』などをリリースする会社L is Bの横井が、様々な企業の代表者と対談…