「忍者みたいに音もなく現れて…」高倉健さんとの初対面で唖然!一体何があったのか小田貴月さんが語った
日本が誇る名優・高倉健さんの最期を看取られたパートナーで、高倉プロモーションの代表を務める小田貴月さんが5月1日のくにまる食堂にご来店。今年3月に『高倉健、最後の季節(とき)。』を出版し、現在は顔写真も公開された貴月さんに、健さんとの初めて会った時の思い出を伺った。
邦丸「高倉健さんと初めて出会ったのはホテルのレストランでしたっけ?」
小田「香港のホテルのレストランです。これは後から知ったことですけれども、高倉はその時、中国で「あなたに褒められたくて」っていうエッセイの、中国語版の出版披露パーティーに出て、その帰りに香港に寄ったらしいんですね。いわゆる常宿に泊まって、ちょっとリラックスして、それから帰国しようかっていう時だったらしいです。私はその時、物を書くライターの仕事をしていて、偶然そのレストランで、出会ったというか「会った」んですね。(笑)」
邦丸「まあ、同じ空間にいたわけですね。」
小田「やっぱり香港ってアジアですけど外国じゃないですか。だから(高倉健さんたち)皆さん日本ではないところでリラックスされてるんだろうなって雰囲気がすごく見えてるんですよ。私は邪魔しちゃいけないって思って端っこでご飯食べていたら、最後のデザートになってスッと(高倉健さんが)現れたんですよ。忍者かっていうぐらい音もなく。(笑)私は5人ぐらいでテーブル囲んでたんですけど、みんな唖然として「あっ、立たなきゃ!」みたいな感じだったんですが、「どうぞそのままで」って制して、「わざわざ気を使っていただいて、ありがとうございます」って言ってその場からスッて。その後、ホテルのアテンドの方が「名刺をお預かりしました」って、そのテーブルにいる全員に配って。その名刺がきっかけです。」
邦丸「その後の、健さんからアプローチは「高倉健、その愛」をご覧ください。高倉健でも好きになればそんなことをするんだって、俺も健さんとの距離感がものすごく縮まりました。そして健さんは「ゴルゴ13」の映画を撮るためイランに行って、命の危険を感じるような、とんでもない目に遭います。そのイランに、今度は貴月さんが仕事で行ったので健さんがものすごく心配するんですよね。」
小田「イランってやっぱりね、女性の立場が日本より弱くて、顔も出さないようにしているじゃないですか。私も同じように目だけを出してジーンズ履いてたんですよ。そしたらお尻が見えてるって、パトカーに乗せられそうになったことがあったりして、(高倉健さんに)ちょっと電話で話したんですよ。そしたら「帰ってらっしゃい!」って言われて。私は「高倉さんにオーダーを受けた仕事で、もういいから帰ってこいって言われたら帰りますけど、高倉さんからのオーダーではないので、私は仕事があるので帰れません」って言ったら「じゃあ勝手にしなさい!」ってバーンッて切られたんですよ。(笑)多分、高倉健という人に、ノーっていう意味合いのことを言ったのは、私が最初じゃないかなって。その後すごい反省したんですけど。」
邦丸「健さんが心配する気持ちはよくわかります。この話の続きはこの後、今日のこだわり定食で伺っていきます。」
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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