「お金がないから友達は作らない」物価高・低賃金で“子どもの貧困”はこんな深刻になっている
子どもの支援活動を続けている認定NPO法人キッズドアで理事を務める渡辺由美子さんが4月14日の大竹まことゴールデンラジオに登場。子どもの貧困は今どうなっているのか伺った。
大竹「渡辺由美子さんが前回ご出演したのは2022年の8月4日でした。いろいろ反響があり、番組終了直後からたくさんのご寄付をお寄せいただきました。もちろん感謝の気持ちとか皆さんの心は本当に大事ですけども、本来ならば、国が子どものことを一生懸命考えなくちゃいけないんですよね。」
渡辺「私たちも今、コロナと物価高度ですごく大変で、食料品を贈ったり文具を贈ったりしてるんですけど、やってもやっても足りないので、もうちょっと国がやっていただけるといいなっていうのはすごく思います。」
室井「子どもの貧困って7人に1人でしたっけ。子ども食堂もそうですけど人の善意に頼ってるんですよね。」
渡辺「国もいろいろやろうとしてるんですけれども、どうしても、その場限りと言いますか。「大変です」って言うと、ちょっとお金出してくれたりとかするんですけどね。」
大竹「去年の11月にキッズドアが行ったアンケートがあります。物価上昇による日々の食事の変化を聞いたところ、「外食を減らした」という家庭は67%、「おやつを減らした」家庭は65%。以下だんだん割合は減っていくんですが、「肉・魚を減らした」、「野菜を減らした」、「子どもに食べさせるために親の食事を減らしたり抜いたりしている」、「テイクアウトを減らした」、乳製品を減らした」、「主食の量を減らした」、「朝ごはんを抜くようになった」、「ご飯のおかわりをしないようにしている」…。」
渡辺「私たちが支援している家庭の中で「親は1日1食」のところは17%。「2食」のところは40%以上、「3食」食べている人って3分の1ぐらいしかいないんですよ。何が切ないって、保護者に聞くと70%の方が「子どもの栄養が足りてない」と思ってるんですよね。また、25%が「子どもの身長や体重が増えてない」って答えてるんですけど、この物価高騰でどうやりくりするのか聞くと、「食費を減らす」っていう方が8~9割いて、要は食費ぐらいしかコントロールできないんです。」
室井「賃金も上がらないしね。」
渡辺「そうなんです。だから足りないのがわかってるのに我慢させなきゃいけないっていうのが、本当に辛いだろうなと思います。」
大竹「別のアンケートもあります。「暖房をつけないようにしている」73%。「貯金ができなくなった」59%。以下「電気をつけないようにしている」、「子どもの成長に合わせた衣服や靴を購入できない」、「空腹を我慢している」、「病院に行かないようにしている」、「お金を借りるようになった」。国もいろいろ対策を打ってくださっているようですが現実はこんなことになってますね。」
渡辺「高校生にも最近アンケートをとったんですけれど、本当に切ない声が多くて。例えば「学費を稼がなきゃいけないからアルバイトが大変だ」って、高校生が自分の学費を稼いでいるとか、「お金がかかるから高校では友達を作らないようにしている」人もいました。」
大竹「えっ?」
室井「えぇっ?」
渡辺「友達と外食に行っても自分だけ頼めなかったとか、いろんなことでお金がかかるから、そういう声が出てきたんですね。あとは、大学に行くのを諦めてる子がたくさんいるんですよ。例えば「大学に行くために修学旅行に行かなかった」とか、こんなに辛い思いを高校生にさせても、何もいいことはないので、なんとか普通に高校に行けるようにならないのかとすごく思います。」
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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