クレディ・スイス買収合意 金融危機への不安は“意識外の攻撃”
3月21日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、クレディ・スイス買収合意について意見を交わした。
世界金融危機のきっかけになりかねない「意識外の攻撃」
アメリカ地方銀行の相次ぐ破綻に加えてスイスのUBSグループが、クレディ・スイスグループの救済合併に動くなど、国際金融システムの緊張が高まっている。経営危機に陥ったクレディ・スイスを、30億スイスフラン(約4300億円)で買収することで合意したと発表。
「これは田中さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「スイス初の世界金融危機を未然に防いだと思います。クレディ・スイスが経営的にまずいのは風物詩的なところがあったのですが、去年の後半から“今回は本当にやばいんじゃないか?”と言っていたところと、別でアメリカのシリコンバレー銀行などの破綻が思わぬ形でシンクロして、“世界的な信用不安(仮)”みたいな状況に来ちゃったわけですよね。今の市場の指標を見てみると、けっこう盛り返しているところも多いので一段落着くのかなという気がします」
シリコンバレー銀行から始まったこの金融危機について、田中さんはあの人気マンガの話に例える。
「『GANTZ』というマンガに“ぬらりひょん”という妖怪がいて、普通に攻撃してもダメなんですけど『気付かないところからの攻撃=意識外の攻撃』は有効になるんです。まさに今回のシリコンバレー銀行の話は、多くの人たちが気付かなかった銀行が経営危機になって、世界的な金融危機に発展していったんですね。さらに、不安を抱えているヨーロッパの銀行がシンクロしだすと、コロナ禍やウクライナ戦争で経済負担を負っている世界経済には相当な衝撃ですよね」(田中氏)
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