企業や人のために知っておきたい「人的資本」の話

企業や人のために知っておきたい「人的資本」の話

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3月15日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、特集コーナーのテーマは「人的資本」をテーマにお届けした。

西川あやの「一部の大手企業ではこの3月期の決算から『人的資本情報の開示』が義務化され、注目を集めています。なぜいま求められているのでしょうか。いろんな視点がありますけど、ひとつは投資家からの要望だそうです。よく木曜日の入山章栄さんもおっしゃっていますね。人をどれだけ大切にしているかが、イコール、企業の価値になりつつある。投資家がチェックするポイントになっているんですって」

永井玲衣「いいですねえ」

西川「もうひとつが人材観の変化です。いまは、これまでの企業が人を選ぶ時代から、お互いにマッチングを見極める時代に変化しているそうです。特にZ世代は社会貢献に関心を持ち、自分の価値観とマッチする企業を選ぶ傾向が強いとされています。情報の開示は企業を選ぶうえで重要な指標なんだそうです」

永井「はい」

西川「全部で19の項目があって7つの観点でカテゴリー分けされています。人材育成、多様性、健康・安全、労働慣行、エンゲージメント、流動性、コンプライアンス……どの辺りが気になります?」

永井「言葉が難しいな(笑)。でも多様性とかはすごく大事ですね。言葉自体はざっくりしていますけど、中身を見ると育児休業をちゃんととる……いま育休じゃなくて育業って言いますね。被差別、性別人種ごとの従業員比率、産休、育業の取得率……というのを見ているという項目が入っている。それで社会が変わるから、入っているのがいいなと思います」

西川「どのぐらい社員が育児休業をとった、といったことも開示されるようになると」

大島育宙「目標として掲げる数字だけじゃなくて達成度も開示しなければと。そうしないと確かに『目標をメッチャ高くして開示すればOK』になりますもんね(笑)」

西川「投資家の方も、企業が『見せる』ということで注目していくと。大島さん、どうでしょう?」

大島「『人的資本』と言われるとドライに聞こえるし、難しい話に思えるでしょうけど、要は会社がいかに人を大切にするか、ということで。挙げられている7ジャンル19項目も、目新しい視点はない。いままでもやらなければいけなったことだけど、漠然としているとがんばりにくかったものについて具体化したということですね」

西川「はい」

大島「細分化と具体化だと思いますけど、その中で日本の経済全体、会社にとって、エンゲージメントや人材育成がすごく具体化されていて、いいなと。本人に能力があっても『この会社のためにその能力を使うぞ』という気持ちになるかどうかで、その人のパフォーマンスって何倍も変わると思うんですね」

西川「エンゲージメント、従業員の満足度ですけど、これは大島さんおっしゃるように、人の気持ちひとつで企業全体で見たらメチャクチャ変わりますね。労働時間とか」

大島「人的資本に企業が頭を割かなきゃいけなくなった。ほかのリソースが割かれなくなる、という気も経営陣は一瞬するかもしれません。ただまわりまわって会社のためになる、ということですからね。いままで働いている側の我慢によってショートカットできていた部分を、ちゃんと伸ばそうよ、ということだと思う。それが株主たちにも応援される考え方になりつつある、ということですね」

さらに日本の従業員のエンゲージメントが低いという調査結果に触れ、その問いを見ながら3人で話し合った。詳しくはradikoのタイムフリー機能にて。

「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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