東京都も避けられない人口減少への道!森永氏が注目する経済への影響は?
3月15日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、東京都が今後人口減少が避けられない状況に転じるとした記事について意見を交わした。
「今後の金融政策で、都内の億ションの投げ売りが始まる!?」
東京都は、都内の人口が2030年の1424万人をピークに減少に転じるとする推計を公表した。2021年の前回推計時と比べ、人口減が始まる時期が5年延びたものの、都は「首都東京でも人口が減少していく事態は避けられない。持続可能な都市を目指す必要がある」としている。新たな推計によると、都内の人口は2035年に1417万人、2040年には1398万人となり、2060年には1200万人台まで減る見通しという。
寺島「現在の東京都の人口は1400万人というところですが、森永さん、今後減少に転じるという推測なんですね?」
森永「そうですね、東京がどうっていうよりは、一極集中が進んでいる日本に於いても東京からすら人が減ってしまうぐらい、人口の減少が進んでいくということですよね」
寺島「東京都の人口が減ると経済的にどういう影響が出て来るんでしょうね?」
森永「ひとつ注目したいのは、現在異様に上がっている都内のマンションの価格にどれぐらい影響が出るかというところで、ちょっと週末に不動産関係の方と話す機会があったんですけども、これからの金融政策……仮にですけどね、日銀の総裁に植田和男さんが就任することが決まりましたので、徐々に金融緩和を見直すみたいな話になってくると、金利が上がる可能性がありますね。そうなると都内のマンションの、あんまり大きくないのに1億とか、ああいう物件を誰が買っているのかという話を聞くと、意外とそこまで高収入じゃないんだけども共働きしている夫婦とかが、結構ギリギリなローンで買ってたりするんです。ここで変動金利がちょっとでも上がり始めると、その人たちが投げ売りをするんじゃないかという話を結構されてたんですね。そこプラス少し時差はありますけど、人口が減るイコール住宅としての需要が減りますから、このあたりが絡まって来ると、今異様なほど高くなっている土地の値段がどれぐらい落ちて来るのか。個人的には注目しているところではあります」
寺島「その現象が、そんなに遠くない将来起こりそうだと」
森永「そうですね。2030年をピークに減少に転じるということですから、10年以内にということですね。コロナの時にリモートワークが流行ったので、都内の物価が高いのでここに居るぐらいだったら埼玉とか、神奈川などに行った方がいいんじゃないかということで一時期東京から人口が流出した瞬間もありましたけども、意外とリモートワークがそれほど根付かなかったということで、再び東京に流入してくるっていうのがありました。これからは10年以内のうちにむしろ低調的に人が出て行ってしまうというよりは、全体的に人が減っていくということなので、これはやっぱり昔から言われている話ですけども、日本経済のことを考えると、いかにして人口減少を止めるのか、ひいては少子高齢化、これにどうやって歯止めをかけるのかを真剣に考えていかなければいけないと思います」
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