【西武春季キャンプレポ】「先発」平良海馬投手の練習に欠かせない相棒とは
1球投げるたびに、タブレットをのぞき込む。
数字を確認し、投げる。そしてまた数値を確認する。
「これがないと練習の意味がない」とまで言い切る。
平良海馬。昨シーズンは中継ぎとしてセットアッパーとしてチームに貢献した。
今季は自ら直訴して「先発」に挑戦する。
その平良がキャンプ中、練習に欠かせない相棒が「ラプソード」なのだ。
投球をカメラとレーダーで計測・分析するデータトラッキング機材で、
捕手の側にセンサーを置き、投手の手元にタブレットをスタンドにたててセットする。
1球投げるごとに球速はもちろん、ボールの回転数、回転軸、ホップ成分、投球角度、変化量などがたちどころに測定できる最先端のシステムだ。
何よりも今まで「感覚で」投げていたボールが実際はどのようなボールだったのかが
「数値」でわかる。「感覚」では横にスライドさせようとして投げたボールが
実際の「数値」では縦にも変化していたり、自分が思って投げたボールと実際が一致したり乖離したり、それを確認しながら自分の投球フォームを修正する。
各球団での導入も進んでいるようだが、
ブルペンでもバッティング投手を務めるマウンドでも、必ずこれを手元において数字を確認するのは、西武ライオンズでは今のところ平良だけのようだ。
「初」の先発となった2月18日の紅白戦では、2イニングではあったが4者連続三振を奪うなど、先発の調整は順調のようだ。
この登板直後に平良に今後の課題を聞くと
「投げた感覚はよかったけど、これから映像とデータを確認するのでその中から課題は見つけていきたいです」という。
今後こういった先端技術を利用しトレーニングしていくのが
スタンダードになっていくのだろうか。
ちなみにスライダーに関しては、平良本人は「真っすぐの軌道から左に17センチ、下に15センチ変化するのが理想」だそうだ。
取材:長谷川太
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