「あの歌詞は僕が勝手に…」南こうせつが“神田川”作詞家の最後のお見舞いで告白したこととは?
現在は、故郷の大分県を拠点に活動されている南こうせつさんが2月6日のくにまる食堂にご来店。フォークバンド、かぐや姫時代の大ヒット曲、「神田川」や「妹」などの隠れたエピソードを伺った。
邦丸「まずは「神田川」を聞きますか。日本のスタンダードナンバー、南こうせつとかぐや姫で神田川。」
――神田川が流れる――
邦丸「この曲の作詞をされたのは喜多條忠さんで、以前この番組に出ていただいた時は「ヒット曲なんてさあ、練りに練ってさあ、作ったものが全然売れずにさあ、締め切りっていうか、もう必要に迫られて作った歌がとんでもないメガヒットになるんだ」っておっしゃっていて、それが神田川ですよね。」
南「ああ、そうかもしれない。」
邦丸「だって最初にこうせつさんが喜多條さんから詩を聞いたとき「なんだこれ?」と思ったんですよね。」
南「そうです。小さな石鹸カタカタ鳴って赤い手ぬぐいマフラーにしたって、大丈夫か?喜多條先生って思って。それを今みたいなメールとかできないから、電話でメモしていくうちに、なんかこうメロディーがわき上がってくるんですよね。 それが今思えば私が歌手としての一生を決めた歌になる。50年以上前の歌ですけど、こういうことがあるんですね、人生の中で。」
邦丸「喜多條忠さんは一昨年の11月にこの世を旅立たれたんですけど、こうせつさんと「もう1曲やらない?」って話をしてたそうですね。」
南「そう、お見舞いで自宅に行ったとき、それこそ鼻には酸素の管がありましたけど、喜多條さんもすごい嬉しがってくれて、「2人でまたもう1曲作ろうね」って言ったらすごく深くうなずいて笑ってました。ただ奥さんがいたので昔の女の話はできなかったんですけど。」
邦丸(笑)
南「ちょっとだけしたら、ちょっと笑ってましたね。(笑)で、1個確認をしたんですけど「妹」って歌があって、「(歌う)♪妹よ ふすま一枚へだてて今~」って、妹がお嫁に行くときの歌なんですけども、最後の4コーラス目の字数が足りなかったんですよ。レコーディング中に喜多條さんに電話しても繋がらなかったから、僕がそこを「どうしても、どうしても、どうしても、ダメだったら」っていうの作ったんです。それを喜多條さんに「足りなかったから、僕があの時付け足したから、勝手にやったから」って言ったら、すごい笑ってました。」
邦丸「妹が自分の友達の嫁に行くとき、どうしてもダメだったら帰っておいでって言う歌で、「どうしても」のリフレインにお兄ちゃんの気持ちが出てましたよね。」
南「それは後でファンの方に言われて、何回も言うのがすごくグッとくるんですって。なにが「いい」とされるのか、不思議ですね。」
このあとは、TM NETWORKの木根尚登さんも絶賛する「雪が降る日に」を大急ぎで録った裏話を紹介。気になる人はradikoのタイムフリー機能でご確認下さい。
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