【相談】頼りになる二番手、どうやって見つける?『長尾一洋 ラジオde経営塾』1/23(月)放送
約9,000社の企業に携わってきた経営コンサルティングのエキスパート長尾一洋社長が、今週も悩めるビジネスマンのご相談に回答。
今回は建築・設計関連の起業を経営する方からのご相談。二番手がいない状況を憂うご相談者に、長尾社長はどのようにアドバイスしたのでしょうか。その一部をご紹介します!
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■頼れる二番手を見つけたい!
ご相談者はラジオネーム”やじま”さん。
約30名規模の建築・設計関係の会社を営む経営者の方です。
ご相談:
起業して10年が経ちます。が、頼りになる二番手がいません。
会社の成長を含めて考えたとき、二番手が必要だと思っています。
長尾さんの会社にはいらっしゃいますか?
見つけかたのヒントや考え方などを教えていただけますでしょうか。
■No.2は必要なのか?
まずはじめに、会社の”二番手”という存在について、松尾アナから素朴な疑問が投げかけられました。
松尾アナ:
やはり二番手って必要なのでしょうか?
長尾社長:
まあ二番手も三番手も四番手もいたほうがいいですね。
頼りになる右腕、左腕、右足、左足…そんな感じで。
ただし後継者としてのNo.2なのか、今のやじまさんを支える番頭さん的なNo.2かで、意味合いが違ってくるかと思いますけども。
ここでは後者の意味で、今は約30名で1人でも全体を把握できるんだけど、これから50名、100名と増える時に、右腕左腕になってくれる人がいれば広げて行きやすい…という意味合いでしょうかね。
■一歩引きつつ”物申せる”二番手を
次に長尾社長がアドバイスしたのは、二番手にどんな人、どんな役割を望めばいいのかについてです。
長尾社長:
やはり『社長に物申せる』というか。
一般社員さんとはちょっと違い「いやいや、社長、こうじゃないですか?」と言える人ではないですかね。それが本来のあるべき二番手、No.2、番頭さんの姿。
松尾アナ:
社長が「こうやりたい!」というのを、「そうだ!そうだ!」と一緒に応援してくれるタイプをイメージしていました。
長尾社長:
そういうのばっか集めると”イエスマンで固める”ことになりますね。
それは放っといたってできる。みんないちいち社長に反抗しないですよね(笑)。それは普通の管理職、中間のマネージャー層みたいな人です。
No.2とあえて言うということは、その一段上にいる。しかしトップではない。
やはり社長の影というか、一歩引いたところで物申せるというか。
もちろん社員全員いる前で「いやいや社長〜、違いますよ~」みたいな、勘違いした二番手もいるんだけど(笑)。それじゃ結局、社長の権威が落ちる。
皆の前では「社長、そうですね!」と言うけど、裏では「社長、これはもっと考えたほうがいいんじゃないですか?」とか言ってくれる人がいるから、社長も軌道修正がうまくできる。
特に中小企業で二番手を考えるのであれば、そういう存在として考えたほうがいいじゃないでしょうか。
■長尾社長が三顧の礼で迎えたNo.2
ここで話題は長尾社長の会社へ。
長尾社長自身が右腕と考えているのはどんな人なのでしょうか。
松尾アナ:
長尾さんの会社には、頼りになるNo.2はいらっしゃいますか?
長尾社長:
もちろん、いますよ。
やっぱりワタクシ創業社長ですからね(笑)。普通社員さんは物申せないじゃん、年も上だし。
なのでウチには年上の、他社から引っ張ってきたNo.2がいます。
松尾アナ:
社内で育てたわけじゃないんですね。
長尾社長:
だって社内で育てたら物申せないじゃん。
ちなみにもともと競合企業にいた人です。ちょっと大手のね。
松尾アナ:
となると、結構ズバズバ進言してくれるんですか?
長尾社長:
ズバズバ言われたらこっちも気分が悪いから(笑)、うまく控えめに。みんなの前では「社長、そうですね」と。
だけど年上で、もともと競合企業、大手にいたというキャリアの人ですからやはり観点が違うわけです。
こっちは創業社長だから、勢いで「行っちゃうぜ、コラ!」みたいな(笑)。ちょっとそういう感じなわけじゃない?
そこを理路整然と、遠慮しながらでしょうけども言ってくれる。そういう人ですね。
それを三顧の礼で迎える的なことですよ。諸葛亮孔明みたいな話で。
やはりトップに対して進言してくれる存在が二番手としてはふさわしいのかと思います。
■やじまさんにおすすめの二番手は…
次に話題は、やじまさんが実際に二番手を探す方法について。
長尾社長からは頼もしいNo.2を獲得しつつ会社までも大きくするアイディアが出されました。
長尾社長:
やじまさんは起業して10年。40~50代くらいだとすると、建築・設計の世界でもともとやっておられたちょっと年上の信頼できる先輩経営者と一緒にやるのはどうでしょう。
場合によっては会社の成長も考えて、「そろそろ年も年だけど後継者がいない。引退しよっかな、どうしよっかな」とか考えている人を見つけて、「一緒にやりましょう」と口説き落とす。
その人に入ってもらい会社を一緒にして規模を倍にしつつ、No.2としてやっていただくと。
まあ合う合わないもあるから難しいけど。
そんな人がいてくれればNo.2がいて、なおかつ規模が大きくなり、統合した相手方のスタッフにも押さえが効きますよね。
そういう人を見つけて口説いていくような感じがいいんじゃないですか。
松尾アナ:
(ここまでのお話の、番頭さん的No.2についての考え方は)後継者の育て方とは違うんですね?
経営者の皆さんは、どちらの役割としての二番手を必要としているかをまず考える必要がありますね。
長尾社長:
まったく違いますね。
実は私は、後継者育成も得意です。
またそういうご質問等もいただければと思います!
■『やじま』さんへの回答まとめ
・いま求めている”二番手”が後継者なのか、番頭さん的No.2なのかを考えよう。
・創業社長には耳の痛いことを言ってくれる人が少ないので、番頭さん的No.2には、社長にも物申せる人が適任。
・社員の前で社長を否定するような “物申す”は、権威を失墜させるだけ。上手に影となり一歩引いたところから進言してくれる人を探すべし。
・やじまさんが40〜50代であれば、引退を考えている先輩経営者と会社を統合し、No.2として活躍してもらうという選択肢も。
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